川崎重工、韓国仁川空港高速鉄道建設工事向け岩盤対応型のシールド掘進機を納入
韓国仁川空港高速鉄道建設工事向け岩盤対応型のシールド掘進機を納入
川崎重工は、韓国の仁川空港高速鉄道建設工事に投入されるシールド掘進機1基を韓国の東亜地質株式会社に納入しました。当社播磨工場で製造したこのシールド掘進機は、完成後一旦解体し現地へ輸送したもので、今後現地にて再度組み立てられ、2006年12月より掘進を開始する予定です。
今回納入した掘進機は、泥土圧シールド掘進機(直径7.93m)1基で、現在、仁川空港高速鉄道公団が進めている仁川空港高速鉄道建設工事(全長約61.5km)のうち、2-5B工区(2008年11月に完成予定)に投入され、ソウル市内馬谷(マゴク)駅を含む上下線全長約1.9kmを掘削します。また、この泥土圧シールド掘進機は、軟弱土層の掘進に用いられるシールド掘進機の技術と岩盤や礫層などの掘削に用いられるTBM(Tunnel Boring Machine)の技術を融合した岩盤対応型の掘進機で、複雑な土質を1台の掘進機で掘削します。
当社は、これまで韓国向けに2003年のソウル市地下鉄9号線工事向けなど6基、国内外で1,300基以上のシールド掘進機・TBMの納入実績を持っています。また近年では、2003年12月、および2004年10月にシンガポール地下鉄建設工事向けに岩盤対応型のシールド掘進機を計8基受注しており、今回の案件も当社の技術力と豊富な実績が高く評価されたものです。
韓国では鉄道・電力ケーブル溝等のトンネル工事が計画されているほか、シンガポールでも地下鉄建設工事が計画されています。また、中国でも2008年の北京オリンピック開催を控え、上海、北京、広州、ハルピン、武漢、成都などの大都市を中心に複数の地下鉄建設工事が計画されており、アジア市場全体で中長期的に安定した掘進機需要が見込まれています。
今回の納入を機に、当社は今後も国内外を問わずシールド掘進機・TBMの営業展開を強力に推進していきます。
なお、今回納入したシールド掘進機の概要は以下のとおりです。
□仁川空港高速鉄道工事向けシールド掘進機
1.施主: 仁川空港高速鉄道公団
2.発注者: 東亜地質株式会社
3.機種: 掘削径7.93m 岩盤対応型泥土圧シールド掘進機 1基
4.契約範囲: シールド掘進機の設計・製作・海上輸送など