エーシーニールセン、特定製品やサービスの購入に関する意識調査結果を発表
インターネット検索とブランド力が消費者購買行動のカギ
日本では、ネット検索とテレビ・出版広告が購買行動に与える影響が大きい
２００６年１０月６日：特定の製品やサービスの購入において、消費者の最終決定を後押しする要因は様々です。世界最大の市場調査会社であるエーシーニールセン（日本本社：港区六本木、代表取締役社長：マンゴ・ギルクリスト）のインターネット調査の結果、消費者の意思決定を左右するものとして特に目立ったのが、インターネット検索とブランド力でした。インターネット調査における回答なので、ネットを利用する消費者が多く、ネットに頼る傾向があるのは当然のことかもしれません。しかし、各市場における急激なインターネット普及率を考えると、従来の広告やマーケティング手法と同様に、小売業にも変化が出てくることが予想されます。
この調査は２００６年５月末から６月初めに世界４１カ国の消費者２万２７８０人に対して行った意識調査です。６ヶ月ごとにインターネットで、経済・雇用状況などの景況感、消費意欲やお金の使途希望、世事での関心事・懸念材料などの消費者心理を追跡しています。
インターネット検索とブランド力が購買行動に強く影響するが、ブログの影響は弱い製品やサービスの購入を考えた場合、消費者の最終決定を後押しすると思われる要因について聞いたところ、世界的にインターネット検索と回答した消費者の割合が最も高い結果となりました。特に、休暇や旅行（５４％）、Ｍｐ３プレーヤー（４２％）、携帯電話（３９％）、ローン（２９％）などの製品やサービスの購入時に強く影響することがわかりました。こうしてインターネット検索の割合が高い一方で、ブログを参考にするとした人は、すべての製品・サービスにおいて１０％以下という結果が出ました。
また、車、銀行、携帯電話に関しては、ブランド力（ブランド名やブランドの評判を参考にして購入を決定する、または以前使った経験のあるブランドや会社を選ぶ）が強く影響している傾向があるようです。
その他の要因として、ファッション（４７％）やジュエリー・時計（４６％）などの購入については、実際に目で見て触れることのできるウィンドーショッピングが最終決定に影響するとの結果が出ました。
●マーケティング活動の幅はより広く
消費者にとってインターネットはあらゆる局面で必要なツールとなってきています。そして、これからのマルチメディア戦略の中核を担うことは間違いありません。だからといって、従来のマーケティング活動の一つであるテレビコマーシャルや出版広告を無視するわけにはいきません。世界の消費者は意思決定の際に従来の広告を直接的には意識していないようですが、ブランド力に魅力を感じていることは確かです。こうした中で広告宣伝がブランド認識やポジショニングを構築するという上では重要な役割を担っている以上、これからも広告宣伝はマーケティング戦略の重要な位置を占め続けていくと考えられます。
●日本人には、インターネット検索と共に、テレビ・出版広告の影響が大きい点が特徴的
世界全体の結果と同様に、日本の消費者の最終決定を後押しすると思われる要因としてインターネット検索をあげる人の割合がもっと高い結果となりました。特に休日／休暇／旅行といったサービスを受ける場合は、自宅で気軽に利用できるインターネットを便利と感じているようです。そして世界全体と比べて、インターネット検索と同様に、テレビ・出版広告がすべての製品・サービスの購入において、影響が大きくなっていることが特徴的です。
＊添付資料あり。