イノテック株式会社との業務提携に関するお知らせ
日本エイム株式会社(以下:日本エイム)は、平成18年7月12日開催の取締役会において、イノテック株式会社(以下:イノテック)との間で業務上の提携を行う事を決議し、同社と基本合意いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
記
1.業務提携の目的
日本エイムは半導体・FPD(フラット・パネル・ディスプレイ)メーカーに対して、製造ラインの立上げ及び運営に関して高い専門性を有するエンジニアによる製造ラインの一括受託アウトソーシングサービス事業を展開しております。また当社は「Value up Vision」という中期経営計画を掲げ、半導体特化戦略、業務の高付加価値化戦略を推し進めております。
イノテックは、半導体設計ツール、電子部品等の輸入販売を始め、IC設計に関して高い専門性を有するエンジニアによる顧客企業の製品開発サポートなど、付加価値の高いサービスを主な事業としています。また同社は半導体メーカーに加え、システムメーカー・電子部品メーカーへと顧客層を広げるとともに、自社開発製品の販売を行うなど、「イノテック・プレミアムの追求」をキーワードに事業領域の拡大を図っています。
近年半導体設計の分野においてはDFM(Design for Manufacturing)が標榜されるように、設計と製造を統合的に行うことによる効率性の向上が求められています。また、半導体・FPD製造現場におきましても、従来のアウトソーシングニーズに加えて、製品製造のプロセスにより密着した高度なエンジニアリングにより顧客のイールド向上に大きく貢献することが必要とされはじめています。
このような環境の中、日本エイムの半導体製造に精通した専門人材と、イノテックの半導体設計・装置開発分野における知識・経験・顧客基盤等とを組み合わせることで、設計から製造までをカバーするトータルソリューションを提供することにより、今後の半導体・FPD製造における新たな顧客ニーズに応えることができるようになると考え、同社と業務提携を行うこと
といたしました。
2.業務提携の内容
日本エイムとイノテックの持つ経営資源を最大限に活用し、両社の事業拡大を図ることを目的に、半導体の製造、装置サービスに関連する広範な業務提携を進めてまいります。本業務提携により、まず以下の二分野の事業開発に取り組みます。
(1)レツェット(LSIテスター)保守サービス
半導体デバイスメーカーにとって、半導体のテストコストの増大が大きな課題であります。レツェットとは、イノテックが自社開発し製造・販売する小型・低消費電力・低価格が特徴のLSIテスターで、特にテストコスト低減効果が高く評価され、大手半導体メーカーに採用されています。一般にLSIテスターの導入・保守業務にあたっては高度な専門知識・経験を持つエンジニアが必要とされますが、日本エイムがこの装置エンジニアを派遣します。これにより、日本エイムの稼動人員数の増加及びイノテックのレツェット販売台数の増加に寄与します。
(2)歩留まり改善サービス
最先端の半導体ウエハプロセスでは歩留まりの改善・装置稼働率の向上が非常に重要な課題とされています。イノテックはこの課題解決の有効な手段の一つであるFDC(FaultDetection and Classification:異常検知及び解析システム)の販売を行っています。FDCは装置の状態をリアルタイムかつ高精度でモニタリングし、不具合発生時にアラームを発信して知らせるなど装置異常をスピーディに検出し歩留まりを改善するものです。このシステムは、ハードウェアの立上げやソフトウェアの不具合対応、製造ラインの信頼性検証等で製造現場に常駐する専門要員が必要となりますが、日本エイムがこの高度な業務を行うエンジニアを派遣します。これにより、日本エイムの稼動人員数の増加及びイノテックのFDCシステム販売個数の増加に寄与します。
また今後本戦略的業務提携をより発展させ、両社が持つ経営資源を活用した広範な提携について検討するための共同プロジェクトチームを発足させました。本プロジェクトチームにおいて、このたびの業務提携の更なる充実及び新規分野での業務提携等の検討を行います。
3.イノテック株式会社の概要
(1)商号 イノテック株式会社(ジャスダックコード:9880)
(2)事業内容 1)半導体設計事業
2)電子部品事
(3)設立年月日 1987年1月5日
(4)本店所在地 神奈川県横浜市港北区新横浜3-17-6
(5)代表者名 代表取締役社長津守隆史
(6)資本金 9,501百万円[平成18年3月31日現在]
(7)売上高 45,053百万円[平成18年3月期:連結]
(8)従業員数 554名[平成18年3月31日現在:連結]
(9)大株主構成及び持株比率(平成18年3月31日現在)
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) 1,906千株 8.97%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社 1,481千株 6.97%
吉田稔 1,349千株 6.35%
(10)当社との関係平成18年7月12日現在、資本的、取引及び人的関係はございません。
4.日程
平成18年7月12日 取締役会決議
平成18年7月12日 基本合意書締結
平成18年7月12日 共同プロジェクトチーム発足
平成18年7月21日 共同事業開始
5.今後の見通し
今回のイノテックとの業務提携による今期の業績に与える影響は判明した段階で公表いたします。
以上