ノート・パソコン用パワーMOSFETを2品種発売
~ ゲート電荷を25%低減、耐圧30V、POL(負荷点)コンバータに最適 ~
パワー・マネジメント(電源管理)技術で世界をリードするインターナショナル・レクティファイアー・ジャパン(IRジャパン)株式会社(本社:東京都豊島区、江坂文秀代表取締役社長)は12日、DC-DCコンバータ(*1)向けに、30V耐圧の同期整流用HEXFET(R)パワーMOSFET 2品種(「IRF7835PbF」と「IRF7836PbF」)を発売しました。
2品種ともパッケージは小型の表面実装用8ピンSOP(SO-8)を採用しました。用途は、ノート・パソコンのマイクロプロセッサ(MPU)用電源、サーバーやデータ通信システムで使われるPOL(負荷点)コンバータなどです。電力密度を高めるために、小型、高効率、優れた熱特性を必要とする用途に最適です。
今回の2品種は、従来品と同等のオン抵抗で、ゲート電荷を最大25%も減らしたのが特徴です。ボディ・ダイオード(内蔵ダイオード)の損失を減らし、電池駆動の電子機器で軽い負荷のときの効率を1.5%も改善しました。
最新のモバイル・プロセサでは、1相当たり制御(コントロール)用MOSFET 1個と同期整流(シンクロナス)用MOSFET 2個を組み合わせて、2相のDC-DCコンバータを構成します。出力電流は35A必要とされます。この用途にIRF7835PbFは最適です。もう1種類のIRF7836PbFは、1個の制御用MOSFETと1個の同期整流用MOSFETを組み合わせる電源向けに設計されています。サンプル価格はIRF7835PbFが200円、IRF7836PbFが180円(いずれも税込み)の予定です。欧州の規制RoHS(特定物質の使用規制)に準拠しています。データシートと画像データはIRジャパンのホームページ( www.irf-japan.com )から入手できます。
●表 ノート・パソコン向けの耐圧30VのパワーMOSFET 2品種の仕様
(※ 関連資料を参照してください。)
<用語説明>
*1)DC-DCコンバータ:
直流電圧を直流電圧に変換する回路です。パソコンやインターネット機器などの内部で基準とする電圧の12Vを、論理ICやマイクロプロセッサ(MPU)などのICを動作させるためのさまざまな電源電圧、例えば5V、3.3V、1.7V、1.2Vなどの電圧に変換する回路です。電源の負荷となるMPUなどの近くに配置するDC-DCコンバータをPOL(負荷点)コンバータと呼びます。DC-DCコンバータの出力回路は一般的に、制御(コントロール)用のMOSFETと同期整流(シンクロナス)用のMOSFETを組み合わせて構成します。
<インターナショナル・レクティファイアー(IR(R))社について>
IR社はパワー・マネジメント(電源管理)技術のリーダーです。IR社のアナログIC、アナログ/デジタル混在IC、最先端デバイス、電源回路やモーター制御回路の部品やシステムは、コンピュータ、インバータ・モーター搭載の白物家電製品、照明器具、車載用電子機器、宇宙航空用電子機器など幅広い分野において、機器の小型化、省エネ化、高機能化に貢献しています。本社は米国カリフォルニア州エルセグンド。
注:IR(R)、HEXFET(R)は、International Rectifier Corporationの登録商標または商標です。当資料に記載されるその他の製品名の商標はそれぞれの所有者に帰属します。