日本テクトロニクス、デジタル・フォスファ・オシロスコープ「DPO70000シリーズ」など発売
テクトロニクス、デジタル・フォスファ・オシロスコープ「DPO70000シリーズ」
とデジタル・シリアル・アナライザ「DSA70000シリーズ」を発表
~リアルタイム・パフォーマンス・プラットフォームを採用~
日本テクトロニクス株式会社(代表取締役社長 鈴木有國 Tel 03-6714-3111)は、「DPO7000シリーズ」で採用されたリアルタイムDPOパフォーマンス・プラットフォームを強化した新製品、デジタル・フォスファ・オシロスコープ「DPO70000シリーズ」とデジタル・シリアル・アナライザ「DSA70000シリーズ」を、本日より販売開始することを発表しました。この新シリーズには、これまで世界最速のリアルタイム・オシロスコープの「TDS6000C」にしか搭載されていなかったハイエンド機能が搭載されています。帯域は4GHz、6GHz、8GHzに対応し、データ・アクイジションからデバッグ、検証、コンプライアンス・テストにおいて業界最高峰のハードウェアとソフトウェアを提供し、迅速な設計を可能にする理想的なテスト・プラットフォームです。
DPO70000シリーズは、高性能コンピュータやサーバ、家電製品など様々なアプリケーションの高速デジタル設計でデバッグ・検証作業を効率的に行う必要があるエンジニアに、幅広い機能とパフォーマンスを提供します。また、DSA70000シリーズは、シリアル・データの設計に最適な製品で、PCI-ExpressやXAUI、FB-DIMM、Serial ATAなどの高速シリアル規格向けのテスト・プラットフォームです。
エレクトロニクス業界では、通信システムやコンピュータ・バスにおいて業界標準規格の採用が広がっています。ASICやSerDes、メモリ、マザーボード、アドイン・カード、コンピュータ周辺機器などの高速シリアル・アプリケーションや高速デジタル・アプリケーションを取り扱う通信業界や家電業界では、マルチレーンなど複雑な信号におけるイベントや間欠的障害などを素早く発見し、捕捉するため、シグナル・インテグリティを検証し、複数チャンネルを同時平行にチェックできる機能が必要とされています。シリアル・データの障害に関するトラブルシューティングでは、まず、シリアル・データのプロトコル・エラーを検出し、その背後にある電気的な挙動にさかのぼる必要があります。このため、物理層とデータ・リンク層の両方で信号挙動を捕捉、観測、解析する能力が必要となります。
業界をリードするリアルタイム・パフォーマンス
従来の高性能オシロスコープは、サンプリング・レートとレコード長、波形取込レートの間にトレードオフがありますが、DPO70000シリーズとDSA70000シリーズは、そのようなトレードオフをなくした新世代のハードウェア・プラットフォームをベースとした製品です。4GHzの「DPO70404型」、6GHzの「DPO70604型」、8GHzの「DPO70804型」は、さまざまな高速デジタル設計アプリケーションに対応できる広い帯域幅と高い性能を持っています。一方、4GHzの「DSA70404型」、6GHzの「DSA70604型」、8GHzの「DSA70804型」は、第1世代の高速マルチレーン/マルチレイヤ・シリアル・バス・アプリケーションに最適です。例えば、8GHzのDSA70804型は、第1世代の高速シリアル規格の最高クロック周波数でも、その5次高調波を捕捉することが可能で、PCI-ExpressやSATA、XAUIなど、最高3.125Gbpsという高速バスのコンプライアンス・テストを行うことができます。
新製品はいずれも、4チャンネル同時で25GS/sというサンプリング・レートに対応しており、オシロスコープの4チャンネル同時サンプリング・レートとして、現在、最高速を誇ります。チャンネル間あるいはスコープ間のマッチングにおいてユーザ選択可能なDSP機能があることから、安定したマルチレーン測定を確実に行うことができます。DPO70804型とDSA70804型は、立ち上がり時間が33ps(代表値)、ジッタ・ノイズ・フロアは420fs rms(代表値)と、この帯域幅を持つ計測器として業界で最も低い値となっており、特に重要なジッタ測定に適しています。
DPO70000シリーズには、チャンネルあたり標準で10Mポイントのメモリが用意され、DSA70000シリーズにはチャンネルあたり標準で20Mポイントのメモリが装備されています。いずれのシリーズも、チャンネルあたりのメモリを最大で100Mポイント搭載することが可能で、マルチチャンネルの高速データをベストな高い分解能で長時間、捕捉、解析することが可能です。これは、最高のリアルタイム・サンプリング・レートにおいて40psのシングルショット・サンプリング間隔で最長4msの取り込み時間が可能ということで、フル・パフォーマンスで最高の分解能を確実に得ることができます。全モデルとも、12.1インチのXGAディスプレイを搭載しており、多くの情報を同時に観測することが可能です。
新発売のモデルはいずれも、1秒間に25万以上の波形を取り込むことが可能な第4世代のDPXテクノロジを採用し、あらゆるサンプリング・レートで高速波形取込を実現しています。このため、同クラスの他のオシロスコープやシリアル・アナライザよりも素早く、簡単、かつ正確に、ダイナミックな信号の情報をリアルタイムに捕捉、観測、計測することが可能です。新シリーズには可変式のカラーグレード表示機能も装備されており、捉えにくい異常や過渡的イベントを素早く捕捉し、精度を高め、設計デバッグを効率化し、現場の生産性を高めることができます。
数々の受賞歴を誇るMyScope(tm)ユーザ・インタフェースも搭載されており、使いやすさもさらに向上しました。MyScope機能を使い、ユーザの独自ニーズに合わせてオシロスコープのユーザ・インタフェースを素早く簡単にカスタマイズできます。
高速シリアル・アプリケーションに必要なあらゆるツールを提供するDSA70000シリーズ
高速シリアル・データを取り扱うバスやインタフェースの実装では、物理層やデータ層の仕様に準拠しているかどうか、設計を検証し、デバッグする必要があります。DSA70000シリーズは、シングルレーンやマルチレーンの高速シリアル信号のデバッグや検証が行える最高のマルチレイヤ解析ツールをはじめ、必要となる機能と性能を標準装備しています。DSA70000シリーズには、シリアル・コンプライアンスやジッタ、タイミングにおける最高の解析ツールが用意されており、特許技術であるソフトウェア・クロック・リカバリやRT-Eye(r)シリアル・コンプライアンス/解析ソフトウェア、そして、振幅やタイミング、10E-12 BERというトータル・ジッタにも対応するジッタ測定など、標準的なパラメータ測定に関するあらゆる機能を提供します。コンプライアンス・テストにもオプションで準拠しており、業界主催の「プラグフェスト」やワークショップに対応したパス/フェイル波形マスクや測定リミットテストも行えます。PCI-ExpressやFB-DIMM、SATA、SAS、HDMIなどに対するソフトウェア・オプションもあります。
解析ソフトウェアには高速シリアル・データ規格で必要とされる各種のタイミング・パラメータのほとんどをカバーするジッタ測定機能があり、同クラスの帯域幅を持つリアルタイム・オシロスコープの中で最高の精度と最低のジッタ・ノイズによる測定が行えます。
全モデルとも、独自のPinpoint(r)トリガ・システムが用意されています。
これは世界で唯一の完全なA/Bデュアル・トリガ・システムで、複雑な信号におけるイベントや間欠的障害を素早く発見し、捕捉することができます。Pinpoint(r)トリガでは、1400種類もの組み合わせでトリガをかけることができます。DSA70000シリーズは、そのほかにも、最大4連続シンボルや、エラーが発生した際にトリガをかけられる最大3.125Gbpsに対応したビルトインのシリアル・パターン・トリガに加え、8B/10Bプロトコル・トリガ/デコードも標準装備されています。これにより、ポスト・プロセスなしでリアルタイムにトリガをかけることができるため、サーチの繰り返しで障害を捕捉するのではなく、リアルタイムに障害が起きた際にトリガをかけることが可能になります。
販売価格
DPO70000シリーズ
DPO70404型(4GHz) : 5,638,500円(税抜き 537万円)より
DSA70000シリーズ
DSA70404型(4GHz) : 6,342,000円(税抜き 604万円)より
テクトロニクスについて
テクトロニクスは、計測およびモニタリング機器メーカとして、世界の通信、コンピュータ、半導体、デジタル家電、放送、自動車業界向けに計測ソリューションを提供しています。テクトロニクスは、60年にわたる信頼と実績に基づき、お客様が、世界規模の次世代通信技術や先端技術の開発、設計、構築ならびに管理をより良くできるよう、汎用的な計測機器、ビデオ計測機器、ネットワーク計測、監視システム機器を提供しています。米国オレゴン州ビーバートンに本社を置くテクトロニクスは、現在世界19か国で事業を展開しています。
詳しくは、 www.tektronix.com をご覧ください。日本テクトロニクスは、米テクトロニクスの100%出資の日本法人です。詳しくは、 www.tektronix.co.jp をご覧ください。
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