千代田化工建設、韓国企業と共同でカタールのGTLプロジェクトに参画
カタール国で世界最大級GTLプロジェクトに参画
シェル社よりガス前処理プラントの受注内示を受領
千代田化工建設(本社:横浜市社長:関誠夫)はシェル社向けパールGTL(Gas to Liquids)プロジェクトのガス前処理プラントの設計・調達・建設(EPC)業務の受注内示を受領しました。この契約は当社がリーダーとなり、現代重工業(韓国、蔚山)と共同で受注するものです。
パールGTLプロジェクトはカタール国ラスラファン工業地帯においてシェル社が世界最大級のGTLプラント(日量140,000バーレル)を建設するものです。当社はGTLプラント中枢部へ原料ガスを供給するガス前処理プラント(処理能力800MSCFD)を2系列、合計で1,600MSCFD(LNG換算年産800万トンに相当)の世界最大級のガス処理施設の施工を行います。最終2系列目の完工は2010年末を予定しています。
本案件が当社に発注された要因のひとつに、当社の『信頼性(Reliability)向上プログラム』を適用した画期的な遂行アプローチが顧客に高く評価された背景があります。『信頼性向上プログラム』は、当社がプロジェクト遂行においてスケジュールと品質の信頼性を確保するために実施している内部管理システムで、設計・調達・建設期間を通して、(1)トラブル/成功事例分析データベースによるフィードバック、(2)コールドアイレビュー、(3)集中設計レビュー/クリティカル設計課題の抽出と検証、(4)トラブルフリープラント起動プログラムを適用することにより、さらに確実なプラントの運転開始を目指すものです。また当社は、本パールGTLプラントが建設されるラスラファン工業地区の現状を最も熟知しているエンジニアリング企業であるといえます。大型プラント建設に対する圧倒的な経験と技術力に加え、豊富な知見を持ち合わせている事が顧客の技術的信頼を勝ち得る結果となりました。
GTLとは天然ガスを原料とし、化学反応により硫黄分等をほぼ無くして合成した液体燃料であり、世界中で環境負荷の少ないクリーン燃料として注目されております。本GTLプロジェクトへの参画は、今後世界で多数見込まれるGTL案件への大きな礎石となります。
クリーンエネルギーとしてのガス需要は、米国を始め、環太平洋諸国やヨーロッパ市場でも堅調に増加しています。当社はガス・ヴァリュー・チェーン分野で多数の実績を重ねてきており、今後も中東、ロシア、アフリカ、東南アジアなど将来多数の上流ガス開発分野のプロジェクトが期待される地域でのベストソリューションを提供し、Reliability(信頼性)No.1プロジェクトカンパニーを目指します。
*MSCFD:百万立方フィート/日