トキメック情報システムズ、オズウェブテクノロジーに資本参加
株式会社トキメック情報システムズ(以下 TIS、本社:大田区南蒲田、社長:稲葉 博信)は、株式会社オズウェブテクノロジー(以下OWT、本社:渋谷区代々木、社長:中野 隆志)に資本参加することになりました。
OWTは、Web Application(ウェブアプリケ-ション)におけるリッチクライアント開発ツールとして韓国で圧倒的なシェアを誇る商品「OZ(オズ)」を日本市場に独占的に販売するために2004年に韓国のOZの開発会社であるFORCS(フォーシーエス、本社:韓国(ソウル)、社長:趙 鐘敏 KOSDAQ上場)の100%の子会社として設立された会社です。OWTは、日本でのマーケティング活動を強化するため第三者割当増資による、新株発行(1,000株)を行い、その全てをTISが引き受ける事になり、8月8日にFORCSとTISとの間で正式調印が行われました。これによってOWTの資本金は90,000千円(保有株数:TIS:1,000株、FORCS:800株)となりました。
TISは、株式会社トキメック(旧社名 株式会社東京計器、本社:大田区南蒲田、社長:勝木 英明、東証1部、証券コード7721)の100%の情報子会社として1971年に東京計器計算センターとして設立されました。以来、親会社の情報システムの開発と維持・管理を主な業務として行ってきましたが、新たな躍進を目指すため幅広い事業領域への展開を進めることにいたしました。TISでは、OZシステムをSI事業における将来の売り上げの柱と位置付け、今後、この分野に積極的に経営資源を投入していく考えです。
TISの資本参加により、OWTは従来通りOZの開発、テクニカル・サポートやテクニカル・コンサルティングを提供しながら販売パートナーを増強してまいります。また、TISは自社のOZ専門スタッフを使い、販売パートナーが獲得してきたエンド・ユーザ案件に対して、実際のシステム開発を提供するという形でOZビジネスの拡大を図って行きます。FORCSでは、世界のマーケットに進出するためにはまず日本マーケットでの成功が不可欠であると認識しており、今回のOWTの増資によってその実現に向けた第一歩を踏み出したことになります。
OZはサーバーライセンス型となっており、エンド・ユーザ価格は1サーバー当たり200万円(UNIX版は400万円)となっています。なお、OWTの2007年度の売上は3億円、2008年度は5億円を計画しています。
※ OZの名称は「オズの魔法使い」に由来しています。
《添付資料》
1:トキメック情報システムズ(TIS)について
TISは昭和46年(1971)に株式会社東京計器(現トキメック)の100%子会社として設立されました(当時の社名は株式会社東京計器計算センター)。以来、35年にわたり、ユニシスの汎用コンピュータのシステム開発、情報処理サービス、エントリーサービスなど各種コンピューティングサービス業務を手がけてきた技術者集団企業です。親会社のシステムばかりでなく、有名チェーン店における給与計算委託業務や大手コンピュータシステム企業のアウトソーシング受託などを請け負うなど、ユニークな存在としてその信頼と実績は業界で高く評価されています。昨今は脱レガシー化を図るべく新たな技術分野へのシフトを積極的に行って来ており、今回のOZビジネスへの参入もこうした動きの中で実現されたものです。なお、TISの従業員数は60名で、昨年度の売上げは約14億円でした。
株式会社トキメック情報システムズ
〒144-8551 東京都大田区南蒲田2-16-46
電話:03-3731-0511 FAX:03-3731-0666
http://www.tokimec.co.jp/tis/index.html
2:オズウェブテクノロジー(OWT)について
OWTは韓国政府のIT化プロジェクトであるE-Koreaで、開発ツールとしてはデ ファクト スタンダート(事実上の標準)となっているFORCS社のOZ関連ソフトウェアを日本市場に提供することを目的に、2004年11月に、FORCS社の100%子会社の日本法人として設立された専門ソフトウェア販売企業です。当初の社名はFORCSジャパンでしたが、OZのブランド名を確立するために2005年11月に現社名に変更しました。OZの日本での実績はこれからという状況ですが、三井生命、富士通フロンテック、理想科学工業などに導入されています。
従業員は10名、2007年度の売上は3億円、2008年度は5億円を計画しています。
OWTはこの秋、TISが入居しているトキメック本社ビルへの移転が決まっており、グループ企業相互の連携を深めながら事業活動を展開していく方針です。
株式会社オズウェブテクノロジー
〒151-0053東京都渋谷区代々木3-24-3 第一梅村ビル
電話:03-5365-4551 FAX:03-5365-4552
http://www.ozwebtech.com
3:このたびのアライアンスにおける(株)トキメックの狙い
TISの親会社である株式会社トキメックは、船舶機器や油空圧機器などをはじめとする各種ハードウェア装置の設計、生産を中心に事業展開を行ってきましたが、今後はグループとしてソフトウェアの技術力の強化を図る必要性を強く認識しています。その基軸となるTISにソフトウェアエンジニアリング力を集中して育成することとし、今回はまず、今後、日本でも急速に展開が期待できるWeb Application業界でのイニシアティブをとるべく、韓国企業とのアライアンスを確立したものです。
グループ全体として経営資源を有効に活用しながら、相乗効果による利益拡大を目指してまいります。
4:OZについて
現在韓国政府が積極的に推進しているE-Koreaの中で、インターネットを利用して市民が自宅のPCから各種の公的な証明書を獲得する、納税を行う、あるいは電子申請を行うなどを可能にしているシステムの中枢にあるのがこのOZです。
また、韓国電力、サムソン、現代、LG電子を始め、韓国の有力な企業はこぞってこのOZにより開発したITシステムを運用しています。そして、韓国ではGS賞(Good Software)やソフトウェア大賞を、また、世界的な標準として高い品質を持つソフトウェアに与えられるVeriTest認証も獲得しています。
製品の基本コンセプトは高い開発生産性とユニークなセキュリティ機能です。
日本においてOZはリッチクライアント(注1)の開発ツールと認識されていますが、韓国やアメリカではX-Internet(注2)に対応した開発および運用ツールと位置付けされています。
リッチクライアント開発ツールの中には、クライアント側での豊富なデータ操作を実現するだけのものもあります。また、WebやAPサーバー間のやりとり、あるいはデータベースへのアクセスについては全く別個に、指定された言語でコーディングを行うのが一般的です。また、使用できるサーバーのプラットフォームやデータベースが限られる場合も多く見受けられます。X-Internetの概念を実現しようと開発されたOZは、どんなプラットフォームでもデータベースでも対応でき、クライアント側からデータベースのアクセスまで全ての工程のプログラミングを一貫してOZにより行います。
OZと一般の開発ツールと最も異なる点はデータの授受に関してのセキュリティに対する考え方です。OZはInternetを介してデータが送受されることを前提としています、そしてInternetは悪意の第三者による攻撃の危険が高いと認識しています。
従って、OZではデータベースから抽出されたデータはOZフォーマットに変換された上に、圧縮され、そして暗号化されてInternetに送られます。Internet上で万が一その情報が第三者の手に落ちても、彼らがそれを読解することは極めて困難となります。E-Koreaの世界ではこのセキュリティの特徴が大きく評価されてOZが最も使われている開発ツールになっていると言えます。
(注1)リッチクライアントシステム:
開発コストの削減や保守の容易さのためにブラウザーをベースとしたWeb Applicationが注目されてきているが、当初は貧弱な画面表示しかできなかった。
それを是正し、豊富な(リッチな)画面操作を実現しながら、Web Applicationの利点も同時に享受できるようにしたシステム。
(注2)X-Internet:
1999年頃から提唱されているもので、何処からからでも、誰でも、高速で、安価で、安全に強力なデータ処理ができる環境を提供する次世代のInternetとしてX-Internetと命名された。言わばユビキタスの実現を目指したもの。
(※Q&Aは別紙をご参照)