大日本印刷、建材製品加工・販売の新会社「DNP住空間マテリアル販売」を設立
大日本印刷 建材製品の加工・販売を行う新会社を設立
事業拡大に向け建材製品の販売体制を一新
大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義俊 資本金:1,144億円、以下:DNP)は、建材事業部門*の一部と、DNPの子会社である大日本商事株式会社(本社:東京社長:神田滋)の建材販売部門および、同社地方支店の一部を分離・統合し、建材製品の開発・加工・販売を行う新会社 DNP住空間マテリアル販売株式会社を、本年8月10日に設立しました。
*建材事業部は、10月1日より、住空間マテリアル事業部に名称を変更する予定です。
【 背 景 】
DNPは、1951年より建材事業を開始し、住宅市場を中心に、建具や収納システムなどに使用される内装用化粧シートや、玄関ドアなどに使用される化粧鋼板、床材用高機能化粧シート、高機能壁紙、キッチン用耐汚染性シートなど、住空間に関わるさまざまな建材製品を供給しています。これらの製品は、DNPの独自技術であるEBコーティング技術(*1)などの印刷加工技術を活用し、環境対応性をはじめ、意匠性や機能性に優れており、国内でトップシェアを誇っています。
しかし、国内市場においては、人口の減少や少子高齢化、核家族化の進展などから、今後、戸建て住宅が減少し、マンションや賃貸住宅の増加、リフォーム需要の拡大が見込まれるなど、建材事業をとり巻く市場構造が大きく変化していくと予測されます。
【 新会社設立の目的・狙い 】
・建材事業部と一体化した販売会社にすることで、迅速な経営判断の実施、開発・製造・販売など各部門の連携強化、成長分野への重点的な経営資源の投入などを図り、商品開発力や顧客対応力の向上を目指していきます。
・建材加工メーカーとの連携により、DNPの化粧シートを加工した、化粧パネルなどの建材製品の開発、顧客の要望に合わせて、流通段階で必要な加工が行える、加工ネットワークの強化など、独自性の高い建材製品の提供を行います。
・新たな流通システムの構築に向け、DNPの事業部門と大日本商事の仕入・管理システムを統合し、高い品質管理と、全国レベルでの効率的な物流・在庫管理体制を整備します。
・DNPの化粧シートの開発・製造、デザイントレンドなどの情報発信、及び化粧シートの顧客を中心とした営業活動と、新会社の建材製品開発や加工ネットワーク、全国販売拠点を活かしたリテールビジネスを融合させて、市場や顧客のさまざまな要望を反映した、化粧シートから加工製品までの幅広い製品群を迅速に供給します。これにより、顧客との関係強化を図るとともに、新たな市場への事業拡大を目指します。
【 売上目標 】
2006年度下半期で200億円、2008年度には450億円の売上を見込んでいます。
【 新会社の概要 】
社 名:DNP住空間マテリアル販売株式会社
所在地:埼玉県入間郡三芳町竹間沢311
資本金:3億円
従業員数:約150名
社 長:塚田正樹(建材事業部長)
営業拠点:東京、大阪、名古屋、札幌、仙台、前橋、浜松、高松、広島、福岡、大川(福岡県)の11拠点
(*1)EB(Electron Beam:電子線)コーティング技術について
塗工樹脂(液体)に電子線を照射することにより、樹脂に含まれている原子を重合反応させ、樹脂を硬化させる技術です。ウレタンや紫外線硬化型樹脂を塗装する方法に比べ、ほぼ完全に反応して硬化するため、表面硬度の高い膜が得られます。この技術を用いることにより、傷や汚れ、日光などに強く、高耐久かつ実用性能、品質安定に優れた製品となります。また、製造工程での省エネルギー化やCO2排出量削減、無溶剤塗工が可能な次世代型環境対応技術でもあります。
以 上