ナショナルセミコンダクター、最小クラスのオーディオ・アンプとステレオ・ヘッドフォン・アンプを発売
ナショナル セミコンダクター
世界最小のオーディオ・アンプ製品ラインナップを拡充
新しいBoomer(R)クラスABモノラル・アンプとステレオ・ヘッドフォン・アンプを発売
スペースに制約のある携帯アプリケーション向けのミニチップ・ラインナップがさらに充実
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社(本社:東京都江東区木場2丁目17番16号、代表取締役ユーゲン・ヘルト、資本金:42億750万円)は、ピッチ幅0.4mmの世界最小のmicro SMDパッケージに収納した、2つのBoomer(R)クラスABアンプ製品を発売したと発表しました。新製品の1.25Wオーディオ・アンプLM4941とステレオ・ヘッドフォン・アンプLM4985は、低静止電流と高出力が特長で、携帯電子機器、MP3プレーヤ、携帯電話などのバッテリ寿命延長を実現します。
ナショナルが開発したピッチ幅0.4mmのmicro SMDパッケージは、PCB(プリント回路基板)上の所要面積が非常に少なく、小スペースのレイアウトを容易にします。このパッケージは、ナショナルが1999年に導入し、業界をリードしているmicro SMDパッケージの次世代版で、先進的なシリコン製造プロセス、バンプ形成、裏面研削などの技術を採用しています。
LM4941は1.25WのクラスABオーディオ・アンプで、既存の製品を上回るRFノイズ特性が最大20dBのナショナル独自のRFノイズ抑制回路を内蔵しています。このRF回路は、出力部がノイズを拾ってアンプのシグナルパスに注入するアンテナ的作用をするのを防止します。寸法1.2mm×1.2mmのフル差動アンプで、多くのシステムでみられるコモンモード・ノイズを除去し、5V単一電源使用時の静止電流を1.7mAの低レベルに抑えます。
LM4985は低ノイズのステレオ・ヘッドフォン・アンプで、I2C対応制御方式の32ステップのノンリニア・ボリュームコントロール機能を備え、システムのボリュームコントロールの分解能を向上させるためのソフトウェアが不要です。音質を高めるため、ボリュームコントロールの特性曲線を人間の耳に合わせてきめ細かく調整しています。このアンプの静止電流は、出力キャパシタレス(OCL)モードのデュアル・チャネル動作時に3mAで、5V単一電源で動作する場合、チャネルあたり連続平均出力135mWを16Ω負荷に対して供給します。
LM4985は、S/E、OCLのどちらの方式でも使えるフレキシビリティを備えるほか、このアンプ1個を用いて付加的なプラットフォームを製作することによって、製品の品質評価を迅速化することもできます。
主な特長
LM4941は、5V単一電源で動作する場合、8Ωスピーカ負荷に対して1.25Wの連続平均出力をTHD+N(全高調波歪み+ノイズ)0.04パーセントで供給することができます。PSRR(電源電圧変動除去率)の代表値は217Hz時に95dB、信号対ノイズ比(SNR)は1kHz時に108dBです。
LM4985は、3.6V単一電源で動作する場合、OCLモードで、16Ω負荷に対してはチャネルあたり68mW、32Ω負荷に対しては同38mWの連続平均出力をTHD+N 1パーセントで供給することができます。内蔵のI2C対応ボリュームコントロール機能は、18dBから-76dBの範囲のゲイン設定が可能です。音量レベルが非常に低い場合には、その変化を人間の耳で聞き分けるためにボリュームのステップを大きくし、音量レベルが高く、小さなレベルの変化でも人間の耳で聞き分けられる場合には、ステップサイズを非常に小さくして、最適化をはかります。PSRRは、OCLモードの217Hz時に77dBです。
両製品とも、出力カップリング・コンデンサやブートストラップ・コンデンサなしで動作し、内部サーマル・シャットダウン保護機構を内蔵しているほか、ターンオン/ターンオフ時に発生する過渡ノイズを抑制する先進的なポップ/クリック抑圧回路を備えています。
世界最小のクラスABアンプとクラスDアンプ
LM4985とLM4941は、以前に発表したピッチ幅0.4mmのmicro SMDパッケージ入りのアンプLM4673とLM4995に続く製品です。LM4673は、寸法1.4mm×1.4mmのmicro SMDパッケージに収納した、単一電源式のフル差動フィルタレス2.5WクラスDスイッチング・オーディオ・アンプで、スピーカに近接した配置が可能なことから、EMI(電磁波障害)を事実上解消できます。LM4673は、現在市販されている同様のクラスDオーディオ・アンプと比較し、消費電力が最も低く、3.6V電源使用時の静止電流を2.1mA(代表値)に抑え、携帯電話の通話時間や携帯オーディオ機器の可聴時間の延長を可能にします。
クラスABアンプのLM4995は、寸法1.25mm×1.25mmのmicro SMDパッケージに収納され、既存のオーディオ・アンプに比べてPCBの所要スペースを30パーセント低減します。LM4995は、5V単一電源で動作する場合、8Ωスピーカ負荷に対して1.3Wの連続平均出力をTHD+N 1パーセント未満で供給可能です。
革新的な先進ICパッケージング技術
ナショナルの年間チップ生産量は数十億個にのぼり、使用しているパッケージの種類は70種類以上に達しています。ナショナルはパッケージ技術に関して290件以上の特許を持ち、新規パッケージング特許取得件数は年間約30件に達しています。ナショナルはmicro SMD、LLP(R)など、革新的なパッケージング技術を業界に先駆けて導入しています。
<価格と供給>
LM4985とLM4941はすでに出荷が開始されており、1,000個一括購入時の価格はLM4985が175円、LM4941が75円です。
両製品の詳細情報やサンプルの注文についてはそれぞれ、
http://www.national.com/pf/LM/LM4985.html
http://www.national.com/pf/LM/LM4941.html
をご覧ください。
ナショナルのオーディオ製品ラインナップ
携帯電話用オーディオ・アンプシステム技術をリードするナショナルは、世界各地の主要な携帯電話メーカーと密接に協力し、製品開発を行っています。ナショナルのBoomerオーディオ・アンプ製品は、音声から着信音、音楽まで、携帯電話内で増幅できるあらゆるサウンドの質を向上します。ナショナルはまた、デスクトップPCやノートPC、マルチメディア・ディスプレイ、携帯電子機器などに使われるクラスABおよびクラスDのモノラル/ステレオ・アンプやモノラル/ステレオ・ヘッドフォン・アンプおよびオーディオ・サブシステムを提供しています。さらに、ステレオやホームシアターシステム向けのより高出力のOvertureアンプも提供しています。ナショナルのオーディオ製品に関する詳細情報は、 http://www.national.com/JPN/appinfo/audio/ で入手できます。
このニュースリリース(製品画像付き)はナショナル セミコンダクター ジャパンのウェブサイト http://www.national.com/JPN/news/item/0,4140,617,00.html でもご覧いただけます。
高解像度の製品画像は米国本社のフォト・ギャラリ、 http://www.national.com/company/pressroom/gallery/audio.html で入手できます。
<商標>
LLPおよびNational Semiconductorはナショナル セミコンダクター コーポレーションの登録商標です。Boomerは(株)バーテックス スタンダードからナショナル セミコンダクター ジャパン(株)に使用を許諾されている商標です。その他のブランドおよび商標または登録商標は、各社の所有に属します。
ナショナル セミコンダクター コーポレーションは、付加価値の高いアナログ・デバイスやサブシステムを創造し、世界の市場をリードするアナログ企業です。ナショナルはパワーマネジメントIC、ディスプレイ・ドライバ、オーディオ・アンプ/オペアンプ、インタフェース製品およびデータ・コンバージョン・ソリューションを提供しています。主要アナログ市場はワイヤレス・ハンドセット、ディスプレイおよび医療、自動車、産業用、計測/測定向けアプリケーションなどの広範なエレクトロニクス機器です。本社はカリフォルニア州サンタクララで、2006年5月28日に終了した2006会計年度の売上高は21億6,000万ドルでした。
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社(資本金 42億750万円)は、ナショナル セミコンダクター コーポレーションの全額出資の日本法人で、各種半導体、集積回路(IC)の輸入、販売を行っています。本社は東京で、大阪に支社を持っています。設立は1969年11月、従業員数は約130名です。
ウェブサイト・アドレス:
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社: http://www.national.com/JPN/
米国本社: http://www.national.com/
お問い合わせ先
TEL: 03-5639-7300(大代表)
E-Mail: jpn.feedback@nsc.com