KDDIと沖縄セルラー、データ通信インフラ「EV-DO Rev.A」及び「BCMCS」を導入
世界初「EV-DO Rev.A」および「BCMCS」の導入について
KDDI、沖縄セルラーは、au携帯電話のデータ通信インフラである「CDMA2000 1xEV-DO方式(以下、EV-DO Rev.0)」を2003年11月より「CDMA 1X WIN」サービスとして提供開始し、全国エリアで1,000万を超えるご契約者にEZ「着うたフル(R)」(注1)等のリッチコンテンツをストレス感なくご利用いただいています。そのシステムの機能拡張版である「EV-DO Rev.A」を本年12月より、「BCMCS(注2)」を本年9月より、世界で初めて導入します。
「EV-DO Rev.A」は、これまでの「EV-DO Rev.0」に比べ、上り速度を大幅に向上させる(144kbps→1.8Mbps:ピーク時の速度)とともに、パケット通信の遅延制御(QoS(注3))を可能とし、IPによる双方向リアルタイム通信に適したシステムです。
KDDIは、「ウルトラ3G」構想としてデータと音声を全てIP上で伝送するAll IP化を目指しており、移動体網の次の基盤インフラとして、「EV-DO Rev.A」を本年2006年12月から順次展開します。
この技術を使ったサービスとして、まずはVoIP(注4)を利用したテレビ電話サービスを開始します。また、今後は、VoIP音声通話・ブログ・メール等のコミュニケーションサービスを拡充する予定です。
「EV-DO Rev.A」のご利用エリアは、2006年度末までに全国主要都市をカバーし、その後も拡大していきます。
「BCMCS」は、コンテンツを一斉同時配信する(マルチキャスト)機能です。
従来の通信では、同じコンテンツでも利用者毎に異なる無線チャンネルで配信していましたが、「BCMCS」では同一チャンネルで多数の利用者に一斉配信するため、周波数利用効率を格段に高め、リアルタイム性の向上とともに従来不可能だった大容量コンテンツ配信を可能とします。
KDDIは、この機能をニュースや映像コンテンツサービスの拡充に活用します。
本機能は現在提供している「EV-DO Rev.0」の既存設備を利用して提供可能なため、本年9月より全国でご利用いただけます。
注1)着うたフル(R)は株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントの登録商標です。
注2)Broadcast/Multicast Servicesの略称。
注3)Quality of Serviceの略称で、通信サービスの品質を担保する技術。
注4)Voice over Internet Protocolの略称で、インターネット等を利用し音声データを送受信する技術。