大日本印刷、医薬品メーカーの印刷資材検査用画像照合システムの機能性能を強化
大日本印刷 医薬品メーカーの印刷資材検査を効率化する
画像照合システムの機能・性能を拡充
大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義俊 資本金:1,144億円 以下:DNP)は、医薬品メーカーが義務付けられている印刷資材の検査業務をパソコン上で簡単かつスピーディーに行うことのできる画像照合システムの機能と性能を拡充し、10月2日より販売を開始します。
【 市場動向とDNPの取り組み 】
医薬品・医療用具のパッケージ、ラベル、能書などの印刷物に関しては、厚生労働省が規定する"GMP(Good Manufacturing Practice)" により、こうした資材の受け入れ検査記録を残すことが義務付けられています。DNPは、医薬品メーカーの多くが目視検査を行っていることに着目し、受け入れ検査の効率化と検査精度の向上を実現するシステムを開発し、平成14年7月に自動的に不良個所を検知する画像照合システムの販売を開始しました。現在までに、医薬品メーカーを初めとする10社に販売実績を挙げ、操作性や処理能力に高い評価を得ています。
DNPはこのたび、導入先からのフィードバックを参考に、システムの機能を拡充し、操作性を高めるとともに、照合時間の約20%の短縮を実現しました。
【 バージョンアップ内容 】
・照合スピードと精度アップ
検査対象となる印刷物の画像取り込みから照合を完了するまでの所要時間をA3サイズ、400dpiの場合で従来比約20%短縮するとともに、検査精度の向上を図りました。
・面付けされた印刷物への対応
一枚のシートに複数面付けされたラベルの場合は、一枚分のラベルをカッターナイフで切り取ってスキャナで読み込む必要がありましたが、画面上で照合すべき部分を特定することができるよう改良し、作業性を改善しました。
・交互表示機能で目視チェックがスムーズに
自動照合で不良判定が出ると、従来は不良部分をマークし、目視チェックを行っていましたが、細かな不良を確認しづらい場合がありました。今回は、マスターと検査対象を交互に画面上に表示する機能を追加しましたので、細かな違いを容易に確認することができます。
・オペレーターの誤操作を防ぐ限定モード
従来は誰でも印刷物の画像取り込みから登録・削除を行うことができるため、誤ってマスターの情報が変更されるリスクがありました。今回は、そうした誤操作を防ぐために、管理者と利用者の2つのモードを用意し、利用者モードは照合と結果記録の操作に限定しました。
【 販売価格および売上目標 】
価 格:320万円~ (保守費用は年間20万円)
標準機器構成:A3カラースキャナ×1台、画像処理ソフト内蔵オリジナルコンピュータ(書込型DVDドライブ内蔵)×1台、17インチ液晶ディスプレイ×2台、A4カラーインクジェットプリンタ×1台
売上として、2007年度までに2億円を見込みます。
以 上
【参考:画像照合の流れ】
1.良品の印刷物をスキャナで画像として取り込み、マスターとして登録
2.検査対象の印刷物をスキャナで取り込み、位置補正のためのポイントを2点マークする
3.マスターと比較照合し、マークが入った差異部分を、オペレーターが目視で確認し合否判断を行う
4.照合結果をプリントアウトし、終了