J.D.パワー、「2006年日本カー用品店満足度調査タイヤ編」の調査結果を発表
タイヤメーカーに対するカー用品店の満足度で、ブリヂストンが第1位
2006年日本カー用品店満足度調査タイヤ編
CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D.パワーアジア・パシフィック(本社:東京都港区、代表取締役社長:蓮見南海男、略称:J.D.パワー)は、2006年日本カー用品店満足度調査タイヤ編(Auto Parts and Service Store Attitude Study-Tire、略称APAS/Tire)の結果を発表した。
当調査はタイヤメーカー/ブランドに対するカー用品店の満足度を測定するもので、今年初めて実施した。評価対象はグッドイヤー、ダンロップ、トーヨー、ブリヂストン、ミシュラン、ヨコハマを中心としたタイヤブランドである。
全国大手のカー用品店1,188店の店長またはタイヤ責任者に対して2006年6月に郵送調査を実施し、212店から回答を得た。対象となったカー用品店は、イエローハット、オートアールズ、オートウェイ、オートウェーブ、オートテック、オートバックス/スーパーオートバックス、ジェームス、ドライバースタンド、モンテカルロである。
今回の調査では、カー用品店のタイヤメーカー/ブランドに対する総合的な満足度に対して、6つのファクターが影響を与えていることがわかった。それらは総合満足度に対する影響度順に「店頭販売活性化の支援」(40%)、「セールス担当者」(26%)、「取引条件」(16%)、「商品・ラインナップ」(9%)、「発注・納品」(6%)、「広告宣伝」(3%)である(カッコ内は影響度)。
◆「店頭販売活性化の支援」の満足度改善が、業界全体における優先課題◆
総合満足度の業界平均スコアは1,000ポイント満点中639ポイントだった。また総合満足度ランキングではランキング対象となった6社のうち、ブリヂストンが704ポイントで第1位となった。第2位はヨコハマ(700ポイント)、第3位にはダンロップ(690ポイント)が入った。第4位以下は、トーヨー(652)、ミシュラン(647)、グッドイヤー(415)が続く。
今回のランキングでは1位と3位の差が14ポイントで拮抗している。また、営業拠点数、物流拠点数で海外メーカー/ブランドを凌ぐ国内メーカー/ブランドが上位を独占する結果となった。
6つのファクターの総合的な満足度に対する影響度を見ると、「店頭販売活性化の支援」と「セールス担当者」の2つで影響度の3分の2を占めていることが今回の調査結果から明らかになった。
影響度が最も高い「店頭販売活性化の支援」の満足度評価は業界平均で594ポイントと最も低く、このファクターが全てのメーカー/ブランドに共通する課題であることがわかった。「店頭販売活性化の支援」には商品知識・サービス向上のためのサポートや販促キャンペーンの提案内容、販促ツールの質や使いやすさなどが影響を与えるため、タイヤメーカー/ブランドはカー用品店毎のニーズを意識した店頭販売活性化の支援活動を行うことが望ましい。
また「セールス担当者」の評価には店舗への訪問頻度が最も大きく影響を与えているが、カー用品店の60%でセールス担当者が週に数回訪問しており、セールス担当者がカー用品店を頻繁に通っていることがわかった。また、セールス担当者が事前に訪問の約束をするとカー用品店の満足度は上がり、依頼事項を反復確認しないと満足度は下がるなど、セールス担当者の行動内容が満足度に影響を与えている。タイヤメーカー/ブランドが「セールス担当者」に対する満足度を向上させるためには「セールス担当者がどれ位の頻度で店舗を訪問するか」、「店舗に対してどのような行動を実施するか」、さらに「各行動をどの程度の実施率で行うか」の3つの要素について戦略的に取り組むことが肝要である。
◆タイヤメーカーに対する満足度が改善すると、客への商品の勧めやすさが向上◆
カー用品店はタイヤメーカー/ブランドに対する満足度が高いほど、そのメーカー/ブランドの商品を客に「勧めやすい」あるいは「非常に勧めやすい」と感じる傾向が見られた。「非常に勧めやすい」と感じてもらうために、タイヤメーカー/ブランドは高い満足度スコアの獲得を目指す必要がある。
タイヤメーカー/ブランドが日々の活動を通じてカー用品店との信頼関係を構築することは、販売規模の大幅拡大が見込めず競争がより激化している市場において、確実に収益を確保するための条件のひとつとして非常に重要である。
<株式会社J.D.パワーアジア・パシフィックについて>
当社は米国J.D.パワー・アンド・アソシエイツの日本を含むアジア地域でのビジネスの拠点として1990年に設立された。自動車業界を始めコンピューター、通信関連、OA機器、サービス産業、金融など様々な業界において顧客満足に関する調査やコンサルティングを実施している。ISO9001およびプライバシーマーク取得。会社概要や提供サービスなどの詳細は当社ウェブサイトhttp://www.jdpower.co.jpまで。
<J.D.パワー・アンド・アソシエイツについて>
ザ・マグロウヒル・カンパニーズの一部門であるJ.D.パワー・アンド・アソシエイツ(本社:米国カリフォルニア州ウェストレイク・ビレッジ)は、マーケティング・リサーチ、生産・販売予測、コンサルティング、教育・トレーニングおよび顧客満足度調査を実施している国際的な情報サービス企業である。数百万人の消費者からの回答をもとに品質や顧客満足度に関する調査を毎年行なっている。ISO9001取得。
<ザ・マグロウヒル・カンパニーズについて>
1888年に設立されたザ・マグロウヒル・カンパニーズは、スタンダード&プアーズ、マグロウヒル・エデュケーション、ビジネスウィーク、J.D.パワー・アンド・アソシエイツなどを通じて金融サービス、教育、ビジネスに関する情報を提供している国際的な情報サービス企業である。世界38カ国に290カ所以上の拠点を有し、2005年の売上高は60億ドルにのぼる。詳細はウェブサイトhttp://www.mcgraw-hill.comまで。
*添付資料あり。