川崎重工、パキスタン向け7,000kW級ガスタービン発電設備4基を受注
パキスタン向け7,000kW級ガスタービン発電設備4基を受注
川崎重工は、東南・南西アジアのガスタービン販売・サービス拠点 Kawasaki Gas Turbine Asia(カワサキ・ガスタービン・アジア、略称KGA、マレーシア・クアラルンプール)を通じて、パキスタンの大手製紙会社 Century Paper & Board Mills Ltd.(センチュリー・ペーパー・アンド・ボード・ミル、以下CPBM)向けに、7,000kW級カワサキガスタービン「M7A-02」を主機とするガスタービン発電設備4基を、韓国のエンジニアリング会社Hyundai Engineering Co., Ltd.(現代エンジニアリング)より受注しました。当社がパキスタンで「M7A-02」を主機とするガスタービン発電設備を受注したのは今回が初めてとなります。
今回受注したのは、自社開発の7,000kW級カワサキガスタービン「M7A-02」を主機とする天然ガス焚きのガスタービン発電設備4基で、それぞれ排熱回収ボイラと組み合わされコージェネレーションシステムとして、パキスタン・ラホール市郊外のCPBM社工場内に設置されます。このシステムにより発生する約20,000kWの電力と毎時60トンの蒸気は、同社製紙工場の増設ラインに供給されます。なお、本システムは、当社がガスタービン発電設備、現代エンジニアリングがボイラや補機類一式の調達と全体エンジニアリングを担当し、CPBM社が現地工事を行い、2007年10月に完成する予定です。
CPBM社は、パキスタンの大手企業グループLakson Group(ラクソン・グループ)傘下にある大手製紙会社であり、パキスタン国内で高いシェアを有しています。本システムの導入により、同社は電力および蒸気供給にかかわるエネルギーコストの大幅な改善を図ります。
近年、パキスタンでは経済活動が活性化する中、電力の供給信頼性が低いことから、有力企業は国営電力に頼らない自家発電設備の導入に積極的です。同国では、既に多くのガスタービンコージェネレーションシステムが導入されており、導入計画や引き合いも活発です。
当社はこれまでにパキスタンにおいて5台のガスタービンを納入した実績を持ちます。今回の受注は、ガスタービンコージェネレーションシステムの優れた環境性能やライフサイクルコストはもとより、当社の高い技術力とアジア地区における過去の数多くの納入実績が総合的に評価されたものです。
本件の受注を機に、当社は今後とも東南・南西アジア地域のガスタービン販売・サービス拠点Kawasaki Gas Turbine Asiaを通じて東南・南西アジア地域でのさらなるコージェネレーションシステムの市場開拓を強化します。また、東南・南西アジアほか、米州、欧州、日本を含むアジア極東地域においても現地販売拠点を活用し、世界4極体制により事業を積極的に展開していきます。