ホンダ、米国で小型ビジネスジェット機「HondaJet」の受注を開始
HondaJet 受注を開始
本リリースは、米国東部夏時間2006年10月17日午前10時30分(日本時間同日午後11時30分)に発表された内容のご案内です。
<ご参考>
Hondaの全額出資子会社で、2006年8月に設立された、ホンダ エアクラフト カンパニー(Honda Aircraft Company, Inc. 所在地ノースカロライナ州グリーンズボロ)は、米国東部夏時間17日午前10時30分に、フロリダ州オーランドにて開催されている世界最大のビジネス航空機ショーであるナショナル ビジネス アビエーション アソシエーション(NBAA)において、小型ビジネスジェット機HondaJetの受注活動を開始し、販売価格、量産機の仕様、販売・サービス網について発表を行った。
標準装備での販売価格は365万ドル。3~4年以内の型式・生産認定の取得を目指し、10月11日には米国連邦航空局(FAA)へ型式認定の申請を行った。米国内に生産拠点を設け、2010年より年間70機規模で量産を開始する予定。
販売網については、業務提携先のパイパー・エアクラフト社(Piper Aircraft, Inc.)の協力により、全米5地域・14拠点で展開する計画で、質の高い販売を目指す。また、米国内どこからでも90分の飛行圏内にサービス網を整備し、高いレベルでのサービス・サポート体制を構築していく。
本田技研工業株式会社 代表取締役社長の福井威夫は、「空への情熱がHondaJetをここまで導いてきた。これからは、確固たる事業の構築によってHondaJetをお客様の手に届けていくことになる。われわれのゴールは常に、お客様に新しい価値を提供することで、HondaJetはこの目的にそった新しいチャレンジのひとつである」と現地で語った。
HondaJetは、性能、品質、快適性において、小型ビジネスジェットに新しいスタンダードを確立した。最も特徴的な「エンジン主翼上面配置」では、エンジンを主翼上面の最適位置に配置することで、高速域での空力特性を向上させつつ、胴体からエンジン支持構造を廃止し、キャビンの拡大に成功。また、自然層流設計を取り入れ、翼や胴体先端部の形状を最適化する事で、抵抗を低減、燃費向上に寄与している。
胴体は、ハニカムサンドウィッチ構造と一体成形構造を複合したハイブリッド構造を採用した全複合材製で、クラス最大の胴体内容積と小型軽量性を両立させた。
2003年12月3日の初飛行以来、HondaJetプロトタイプは既に累計260時間以上の試験飛行を行い、狙い通りの性能と高い信頼性を実証している。
■量産型HondaJet仕様
燃費と低排出ガス性能に優れた二基のGE-Honda製HF120ターボファンエンジンを搭載し、最高速度420ノット(約778km/h)、最大運用高度4万3千フィート(13,106m)を誇り、同クラスの機体よりもスポーティーで俊敏な操縦性能を実現している。航続距離は1,180ノーティカルマイル(約2,185km)で、燃費は他の小型ジェット機より30~35%優れている。
操縦系には最新のガーミン社製の技術である、複数の情報を集中表示する高解像度平面デジタルディスプレイを採用し、操縦時の視認性・快適性を向上させている。
キャビン長はひとクラス上のビジネスジェットよりもさらに1フィート(約30cm)ほど長く、化粧室も設置されている。HondaJetは二つの内装バリエーションを持ち、操縦室2席+キャビン5席の7人乗りの標準仕様と、操縦室2席+キャビン6席のエアタクシー向けの8人乗り仕様を用意する。後部荷室は57キュービックフィート(約1,614リッター)の容積があり、ノーズ部にも9キュービックフィート(約255リッター)の荷物スペースを有する。