日本鉄鋼連盟、9月の鉄鋼生産概況を発表
鉄鋼生産概況2006年9月
粗鋼生産961万トン、前月比横ばい、前年同月比4.8%増
7~9月 2,908万トン、前年同期比4.5%増
4~9月 5,806万トン、前年同期比2.2%増
◎2006年9月の鉄鋼生産は、前月比では銑鉄が減少、粗鋼が横ばい、熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)が増加となり、前年同月比ではいずれも増加した。
○銑鉄生産は700.6万トンと前月に比べ21.3万トン、3.0%減少、前年同月比2.5%増加となり、前年同月比では3カ月連続の増加となった。
7~9月では2,147.3万トン(前年同期比2.2%増)、4~9月では4,210.4万トン(同0.1%増)となった。なお、9月の高炉稼働基数は前月と同様35基中28基であった。
○粗鋼生産は961.2万トンと、前月比横ばいで、前年同月比4.8%増加、前年同月比で4カ月連続の増加となり、9月としては、1973年、1974年に次ぐ過去3番目の水準であった。
また、7~9月では2,908.4万トン(前年同期比4.5%増)、4~9月では5,805.5万トン(同2.2%増)となった。なお、4~9月の生産は、年度上期としては73、74年度各上期に次いで過去第3位で、下期を含む年度半期ベースでは過去第4位であった。
9月の炉別生産をみると、転炉鋼が711.1万トンと前月比3.0%減(前年同月比3.7%増)、電炉鋼が250.2万トンと同9.6%増(同8.2%増)となり、前年同月比でみると転炉鋼が4カ月連続の増加、電炉鋼は10カ月連続の増加となった。
9月の鋼種別生産では、普通鋼が744.2万トンと前月比1.3%減(前年同月比3.4%増)、特殊鋼が217.0万トンと同4.8%増(同10.1%増)となり、前年同月比では普通鋼が4カ月連続で増加、特殊鋼は9カ月連続の増加となった。なお、4~9月の特殊鋼生産は1,266.4万トン(前年同期比2.8%増)で、年度半期としては2005年度下半期(1,243.7万トン)を抜いて過去最高となった。
○熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産は873.8万トンと前月比9.8万トン、1.1%増(前年同月比6.7%増)と、前年同月比では4カ月連続の増加となった。また、7~9月では2,624.9万トン(前年同期比5.3%増)、4~9月では5,205.5万トン(同2.4%増)となった。なお、4~9月の生産は、下期を含む年度半期ベースでは過去第4位であった。
○普通鋼熱間圧延鋼材(一般)の生産は697.4万トンと前月比3.8万トン、0.5%増(前年同月比6.3%増)となり、前年同月比では4カ月連続して増加した。
7~9月では2,102.6万トン(前年同期比5.3%増)、4~9月では4,165.8万トン(同2.3%増)となった。
9月の品種別では、条鋼類が205.0万トン、前月比6.7%増/4カ月振り増(前年同月比10.4%増)で、 前年同月比では12カ月連続して増加し、一方、鋼板類は485.4万トン、前月比2.1%減/2カ月連続減(前年同月比4.3%増)で、前年同月比では4カ月連続の増加となった。
主要品種の生産内訳をみると、最大のウエイトを占める広幅帯鋼が371.7万トン(前月比2.3%減、前年同月比6.8%増)と、前年同月比で4カ月連続して増加した。厚板は104.6万トン(同0.4%減、同2.6%減)と、同4カ月振りの減少となった。条鋼類については、小形棒鋼99.4万トン(同5.9%増、同6.7%増)とH形鋼38.0万トン(同1.3%増、同25.7%増)が前年同月比で12カ月連続増、中小形形鋼12.2万トン(同0.6%増、同1.9%増)が前年同月比10カ月連続増など、条鋼類の主要品種では前年を上回る傾向が続いている。
○特殊鋼熱間圧延鋼材の生産は176.3万トンと、前月に比べ6.0万トン、3.5%増(前年同月比8.5%増)となり、前年同月比では4カ月連続で増加した。また7~9月では522.4万トン(前年同期比5.4%増)、4~9月では1,039.7万トン(同2.7%増)で、四半期ベース(2006年1~3月を抜く)、年度半期ベース(2005年度下半期を抜く)ともに過去最高となった。