松下電工、通信機器メーカーなど向け「GPSアンテナ 雷サージ耐量向上タイプ」を発売
CDMA、WiMAXなど無線ネットワークの高精度同期用途に最適な「GPSアンテナ 雷サージ耐量向上タイプ」新発売
松下電工株式会社は、CDMA(注1)やWiMAX(注2)などのデジタル無線基地局間の高精度な同期をとるために利用される「GPSアンテナ 雷サージ耐量向上タイプ」を、11月1日より通信機器メーカーなど国内外の法人向けに発売します。
本商品は、国際規格IEC61000-4-5の最高レベルであるレベル4(4.0kV)を満足する耐雷サージ特性を備えたGPSアンテナであり、誘導雷によるアンテナの故障を最小限に抑え、通信サービス会社や通信機器メーカーでのメンテナンス費用の削減に貢献します。
商品名 GPSアンテナ 雷サージ耐量向上タイプ
コネクタータイプ Nタイプ / TNCタイプ
外形寸法 Φ90mm×高98.4mm (コネクター部含まず)
総合利得 38dBi 標準
帯域外減衰量 60dB 標準 at 1575.42 ± 50MHz
雷サージ耐量 IEC61000-4-5 Level 4
発売日 2006年11月1日
販売目標 2万個/年(3年後)
■ 主な特長
(1)業界最高レベルの耐雷サージ特性
(2)フィルタリング技術により、妨害波を遮断
(3)耐環境性に優れた構造による安定した受信性能
■ 開発背景
通信のデジタル化、ブロードバンド化にともない、無線基地局間での高精度な同期をとるためにGPSを利用するニーズが急速に高まっており、基地局間同期用途に使用されるGPSアンテナの需要も成長が見込まれています(2010年には、2006年の市場規模の約3倍に成長*)。一方、市場では、誘導雷によるGPSアンテナの故障により、通信サービス会社や通信設備メーカーでは、サービス維持のためのメンテナンス費用やアンテナ取替えコストが発生しています。
当社は、1997年より主に海外の通信設備メーカー向けにGPSアンテナを供給しており、基地局間同期用途の市場においては、グローバルでトップシェア(約30%*)を確保しています。当社は、これまでの実績と技術の蓄積を活かし、業界最高レベルの耐雷サージ特性を備えたGPSアンテナを新たに発売します。
(*)当社推定
■ 主な用途
CDMAなどのデジタル携帯電話やWiMAXなどの無線ブロードバンドのネットワークでは、GPS受信機から得られる1秒パルス信号(1PPS)を基準として、高精度な基地局間同期を行っています。これにより各基地局が正確なタイミングで送受信を行い、カバーエリアの重なった地域においても安定した通信を確保しています。本アンテナはこの用途に利用され、原子時計を搭載しているGPS衛星より発せられる電波を受信します。アンテナは同軸ケーブルで時刻同期用のGPS受信機に接続され、GPS受信機より1PPS信号が出力されます。通常、GPSアンテナと受信機間には長い同軸ケーブルが使用されますので、雷による誘導雷の影響を受けることがありますが、本商品は、誘導雷によるGPSアンテナの故障を最小限に抑えることを目的に、業界最高レベルの耐雷サージ特性を備えています。
■ 特長
(※ 関連資料を参照してください。)
(注1)CDMA デジタル技術を利用した携帯電話の通信方式の一つ
(注2)WiMAX IEEE(米国電気電子学会)で承認された無線通信の標準規格
以上