ローム・アンド・ハース、不要な部分への金析出を抑制する「ロノベル ＣＳ１００ 電気硬質金めっき液」を開発
ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ
コネクター等の金めっきにおいて金使用量が削減可能
ロノベル（ＴＭ） ＣＳ１００電気硬質金めっき液を開発
ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ社 パッケージ・アンド・フィニッシング・テクノロジー部門（日本法人・ローム・アンド・ハース電子材料株式会社、本社・東京都千代田区、代表取締役社長・渡邉憲也）は、このたび、不要な部分への金析出を抑制することが可能なロノベル（ＴＭ） ＣＳ１００ 電気硬質金めっき液を開発し、本格的な販売を開始いたしました。
現在、金めっきはその優れた電気的特性と耐食性から電子機器、電子部品に広く利用されています。特に硬質金めっき（Ａｕ－Ｃｏ合金）は、高硬度、低接触抵抗と優れた耐摩耗性によって、高い強度と性能を求められるコネクターやスイッチ等の接点には不可欠の製品・技術となっています。しかし使用材料が高価格である金めっきは、応用範囲の拡大と伴に薄膜化、析出範囲の縮小化が要求されつつあります。これに対応するため、めっき装置のマスク精度を高めるなどの改良が行われていますが、当然めっき液にも所定のめっきエリア以外への析出を抑制する性能が必要となります。
ロノベル（ＴＭ） ＣＳ１００硬質金めっき液は、電子機器関連用途に適した電気めっき製品です。本製品のめっき皮膜はＡＳＴＭ Ｂ－４８８ Ｔｙｐｅ２，３ Ｃｏｄｅ Ｃ，Ｄの要求項目を満たします。低い金属濃度（標準濃度：４ｇ／Ｌ）ながら広い作業電流密度範囲（５～６０Ａ／ｄｍ２）を実現したことにより、汲み出しによるコスト上昇を低減することが可能です。また特殊な添加剤の効果により、置換による析出を抑えると同時にマスクされたエリアへの漏れ析出も最小化いたしました。この結果、スポットめっき等の部分めっきにおいては不要な部分への析出を大幅に抑制することに成功いたしました。本製品はコスト低減に効果的であるだけでなく、多様な作業環境に対応できると共に、従来に比べ簡単な液管理を実現しています。もちろん、硬度、耐摩耗性、濡れ性といった性能は、既存品と同等以上です。高性能を維持したまま、使いやすくコスト低減を実現できる電気硬質金めっきなのです。
当社では、さいたま市の研究開発施設にてこの製品開発を昨年より行ってきました。また同製品の開発にあたり、先端電子部品めっき分野で国内トップレベルの技術を保有するめっきメーカーの協力のもと、このロノベル（ＴＭ） ＣＳ１００金めっき液の使用テストを行ってまいりました。その結果、非常に高い評価を得たことから、この程、同トップめっきメーカーでの本格稼働に合わせ、コネクタメーカー、電子部品メーカー、めっき受託メーカー等を対象に、商品紹介、サンプル出荷と販売を開始いたしました。
なお、本製品に関しますより詳しい情報・資料に付きましては、下記までお問い合わせ下さい。
ロノベル、ＲＯＮＯＶＥＬは、ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ社またはその子会社もしくは関連会社の商標です。
ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ社
（日本法人： ローム・アンド・ハース電子材料株式会社 東京都千代田区、代表取締役社長： 渡邉憲也）
ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ社は、電子部品・光部品への革新的な材料技術のソリューションおよびプロセスを開発・提供しています。その製品と技術は、プリント回路基板、半導体製造および先端パッケージング産業を中心に、世界中の電子産業に貢献しています。詳しくは、ホームページ http://electronicmaterials.rohmhaas.com. をご覧ください。
ローム・アンド・ハース社 （ＮＹＳＥ： ＲＯＨ）
１９０９年に創立されたローム・アンド・ハース社は、米国ペンシルバニア州フィラデルフィアに本社を置く特殊素材メーカーです。創立以来約１ 世紀の経験から培った技術力でお客様の次世代を狙う製品、サービスおよびソリューションを提供しています。当社の技術は、建築、エレクトロニクス、産業プロセス、パッケージング、輸送、日用品、水、食料品など、幅広い分野で世界中の人々の生活に役に立てられています。２００５年には約８０億ドルの売り上げを計上しています。詳しくは当社のホームページ www.rohmhaas.com をご覧ください。