国際石油開発帝石HD、アゼルバイジャンのカスピ海ACG鉱区でアゼリ油田東部から生産開始
アゼルバイジャン共和国カスピ海ACG鉱区アゼリ油田(東部)生産開始について
~アゼルバイジャン・アゼリ油田日産80万バレルへ~
当社は、子会社インペックス南西カスピ海石油(株)を通じて事業を推進しておりますアゼルバイジャン共和国領カスピ海海域ACG鉱区アゼリ油田において、開発・生産作業を実施しておりますが、この度、10月21日より、アゼリ油田東部からの原油生産を開始いたしましたので、お知らせいたします。今回のアゼリ油田東部からの生産は、当初予定よりも4ヶ月早く実現されました。
アゼリ油田東部からの生産は、今後順次拡大し、日産量は、26万バレルを予定しており、ACG鉱区の更なる生産増強に寄与いたします。生産された原油は、同鉱区において既に生産中のチラグ油田並びにアゼリ油田中央部及び西部からの原油とともに、アゼルバイジャン・バクー近郊のサンガチャルターミナルを起点とし、グルジア・トビリシを経由し、トルコ・ジェイハン(地中海)に至るBTC(Baku-Tbilisi-Ceyhan)パイプライン等により輸出される予定です。
アゼリ油田東部開発は、既に昨年末に生産が開始された同油田西部開発とともに、チラグ油田(早期生産プロジェクト)及びアゼリ油田中央部(フェーズ1)に続く、ACG鉱区3油田の総合開発の第二段階(フェーズ2)を構成しております。アゼリ油田東部の生産により、アゼリ油田全体の日産量の最大値は、約80万バレルとなる予定です。2008年には、第三段階(フェーズ3)のグナシリ油田深海部及びチラグ油田西部からの生産が開始される予定であり、全てのフェーズの完了により、2009年までにACG鉱区全体で、日量100万バレルを超える原油生産の達成を目指しています。
アゼリ油田東部の生産開始は、当社グループの生産量の拡大に大きく貢献するものとなります。
当社は、オペレーターのBP 社34.1%、Chevron社10.3%に次ぐ、10%の参加権益比率で本事業に参加いたしております。なお、他の日本企業としては、伊藤忠商事(株)も本事業に参加しております。
補足説明
(1)ACG鉱区(生産分与契約)の概要
ACG鉱区は、アゼルバイジャン共和国領カスピ海海域に位置し、面積は、432.4km2、アゼリ油田東部は、同国首都のバクー市の東約100kmに位置し、水深約150mにあります。
ACG鉱区は、アゼリ油田、チラグ油田、グナシリ油田の3油田により構成されており、可採埋蔵量は54億バレルとなっております。本鉱区の生産分与契約は、1994年に締結されております。
(2)参加の経緯及びパートナーの概要
当社子会社のインペックス南西カスピ海石油(株)は、2002年12月、本鉱区の参加権益10%を取得しました。本鉱区の参加権益保有者は、同社のほか、オペレーターのBP社(34.1%)、Chevron社(10.3%)、アゼルバイジャン国営石油会社SOCAR(10%)、Statoil社(8.6%)、ExxonMobil社(8%)、TPAO社(6.8%)、Devon社(5.6%)、伊藤忠商事(株)(3.9%)及びHess社(2.7%)となっております。
(3)BTCパイプライン
アゼルバイジャン共和国バクーからグルジア共和国トビリシを経由し、地中海に面するトルコ共和国ジェイハンに至る総延長1,768kmの新規原油パイプラインで、通油能力は、日量100万バレルとなっております。2006年6月には、ジェイハンから原油の初出荷が行われております。当社は、アゼルバイジャンACG鉱区生産原油及びカザフスタン北カスピ海鉱区事業での生産原油の搬出路確保を目的として、子会社INPEX BTCPIPELINE,LTD.を通じて、本パイプラインの建設・操業の事業主体であるBTC Co.に2.5%の出資シェアで参加しております。
以上