武田薬品、抗癌剤補助療法薬「タボセプト」の米国・カナダにおけるライセンス契約を解約
抗癌剤補助療法薬タボセプトに関する米国・カナダにおけるライセンス契約の解約について
今般、当社と、BioNumerik Pharmaceuticals, Inc.(本社:米国テキサス州サンアントニオ、以下「BioNumerik社」)は同社が創製した抗癌剤補助療法薬タボセプト(一般名:Dimesna)に関する米国・カナダにおけるライセンス契約を解約することに合意しました。
タボセプトは、癌化学療法剤(特にタキサン系抗癌剤や抗悪性腫瘍白金化合物)投薬に伴う神経毒性の予防および軽減作用を有する抗癌剤補助療法薬として開発を進めてまいりました。米国、ロシア、ウクライナで乳癌患者を対象に※1、また欧州では肺癌患者を対象に※2プラセボ対照二重盲検比較試験で実施しました第III相臨床試験では、いずれにおいても、主要評価項目である重度の神経障害の発現率について、タボセプト投与群とプラセボ投与群間で統計学的有意差が認められませんでした。なお、タボセプトによって、併用抗癌剤の抗腫瘍効果が減弱されることはありませんでした。
当社では、追加の臨床試験実施により開発期間が延長となることに基づき、BioNumerik社と協議した結果、当該ライセンス契約を解約することとしました。
※1 "Weekly Paclitaxel Breast Cancer Trial"
転移性乳癌患者で、1回/週パクリタキセル(タキサン系抗癌剤)が投与されている患者を対象患者を対象にした試験。
※2 "European Lung Cancer Trial"
非小細胞肺癌患者で、1回/3週間パクリタキセルとシスプラチン(抗悪性腫瘍白金化合物)が投与されている患者を対象にした試験。
以上