三菱樹脂、情報電子分野向けエンプラフィルムの新工場を建設
情報電子分野向けエンプラフィルムの新工場を建設
2007年3月に竣工、4月から稼働開始
三菱樹脂株式会社は、情報電子分野向けエンプラフィルムの需要拡大に対応するため、主力の長浜工場(滋賀県長浜市)内に新工場棟を建設し、エンプラフィルム用の生産設備を増設します。新工場の竣工は2007年3月を予定しており、まずはポリエーテルイミドフィルム「スペリオUT」の能力増強を図り、順次、その他の各種エンプラフィルムの能力増強も図っていく計画です。
当社の情報電子分野向けエンプラフィルム事業は、"スペシャリティニッチトップ"を基本方針に、独自技術で高機能エンプラフィルムを開発し、その用途開拓を図りながら、事業を拡大してきました。また生産面では、これまでも設備の能力UPや改善等によって、適時、増強を図ってきましたが、情報電子分野向けのエンプラフィルムは、各種電子機器の市場拡大や高機能化、高品質化の進展に伴い、需要が拡大しており、現状の工場棟ではさらなる増設が難しいことから、今般、新工場棟を建設することとしました。中でもポリエーテルイミドフィルム「スペリオUT」は、高い耐熱性(220度)と優れた音響特性が評価され、携帯電話などの高品質スピーカーの振動板部材や高耐熱の絶縁材料として、この数年、需要が急増しており、新工場棟の建設に合わせて、生産設備の増設を行い、4月から稼働させる予定です。
なお、今回の投資額の総額は約10億円で、新工場棟の建設による生産能力の増強、ならびに新商品の発売などにより、2009年度にはエンプラフィルム全体で100億円の売上を見込んでおります。
■新工場棟の概要
住 所 :滋賀県長浜市三ツ矢町5-8
稼働時期:2007年4月(竣工:2007年3月)
投資額 :約10億円
■当社で販売している主なエンプラフィルム製品
(1)ポリエーテルイミドフィルム「スペリオUT」
音響特性と耐熱性に優れ、携帯電話やイヤホン、カーオーディオ等のスピーカー振動板や絶縁材料として使用されている
(2)難燃性ポリエステルフィルム「ダイアラミー」
優れた難燃性により絶縁材料やフレキシブルプリント基板の材料として使用されている。
(3)PEEK系熱可塑性樹脂フィルム「IBUKI」
次世代の多層プリント基板の材料として期待されている
(4)PET-Gフィルム・シート「ディアフィクス」
非接触ICカード等向けの基材として伸長している
(5)シリコーンゴムフィルム「珪樹」
独自技術で薄膜のシリコーンゴムフィルムを実現。携帯電話部材やパソコン部材、タッチパネル等に採用されている。
< エンプラフィルム新工場棟 完成予想図 >
(※ 関連資料を参照してください。)