DNAチップ研究所、米アジレントとDNAマイクロアレイ事業で提携
DNAマイクロアレイ事業でAgilent Technologies Inc.と戦略的提携
-多様化する顧客のニーズに応えるカスタムアレイの企画、販売、受託サービスを開始-
株式会社DNAチップ研究所(社長:松原謙一、本社:神奈川県横浜市、以下「DNAチップ研」)は米国Agilent Technologies Inc.(社長兼CEO:Bill Sullivan、本社:米国カリフォルニア州パルアルト、以下「アジレント」)(注1)との間で、アジレントのDNAマイクロアレイ(注3)を用いた遺伝子発現受託解析サービスの日本国内での実施及びアジレントのDNAマイクロアレイ関連製品(マイクロアレイ、解析装置、試薬を含む)の日本国内での販売について合意しました。
DNAマイクロアレイ及び解析装置はアジレントの日本子会社である横河アナリティカルシステムズ株式会社(代表取締役社長:菅野隆二、本社:東京都八王子市)(注2)と基本契約を結び供給を受けることになります。
DNAマイクロアレイは遺伝子機能発現を研究する有効な手段として基礎研究分野を中心に急速に利用が拡大しています。また将来の「テーラーメード医療」での遺伝子診断ツールとしても大きな発展が期待されています。DNAチップ研はこれまで、日立ソフトウエアエンジニアリング株式会社と共同でヒト及びマウスの網羅型DNAマイクロアレイであるAceGene(R)及びAceGene(R) Premiumを、また東レ株式会社と共同で3D-Gene酵母マイクロアレイを開発し、市場に提供してまいりました。しかし市場ニーズの多様化への対応及びDNAチップ研が得意とする遺伝子発現解析技術を更に活用するため、対応するメニューの拡大を検討しておりました。
今回の提携により、DNAチップ研はアジレントの高品質な製造技術及びマイクロアレイのソリューションを用いて、網羅的な高密度アレイからテーマ毎に遺伝子を絞り込んだカスタムアレイまで、市場ニーズに沿ったより幅の広い研究者の要望に応えられるマイクロアレイの供給や受託解析サービスが可能となります。また、これらカスタムアレイ製品が遺伝子発現だけにとどまらず、複雑な生命現象を理解するツールであるCGHマイクロアレイ、メチレーションアレイ、ChIP/ロケーションアナリティクスアレイ、マイクロRNAアレイ等へと広がっていくことを期待しています。
DNAチップ研では、このサービスの市場への投入により年間約5億円の売り上げを見込んでおりますが、当年度につきましては、事業の立ち上げ時期であり、業績への影響はありません。
1.提供するサービスの内容について
ソリューション受託サービス(遺伝子発現解析をトータルにサポート)
遺伝子発現受託実験解析サービス
カスタムチップ作製サービス
バイオインフォマティクス解析サービス
CGHマイクロアレイ解析
以上を、アジレント製チップで実施する。
2.サービス開始
2006年11月
(注1)Agilent Technologies Inc.
Agilent Technologies Inc.(NYSE:A)は、コミュニケーション、エレクトロニクス、ライフサイエンス、化学分析市場における世界のプレミア・メジャメント・カンパニーであり、またテクノロジー・リーダーでもあります。20,000名の従業員を擁し、110カ国以上でビジネスを展開しています。アジレントは、2005年度、51億ドルの売上高を達成しました。
http://www.Agilent.co.jp
(注2)横河アナリティカルシステムズ株式会社
横河アナリティカルシステムズ株式会社(以下「YAN」)は、Agilent Technologies Inc.の100%子会社で、日本において、アジレントのライフサイエンス・化学分析機器事業を展開しています。YANは、2007年2月1日付けでグループの再編を行ないます。今回の再編ではYANの営業およびサポート部門をアジレント・テクノロジー株式会社に、YANの研究開発および製造部門をアジレント・テクノロジー・インターナショナル株式会社に統合します。YANは、287名の従業員を擁し、2005年度の売上高は190億円を達成しました。
http://www.agilent.com/chem/jp
(注3)
遺伝子発現解析用マイクロアレイ
(ヒト、マウス、ラット、酵母、線虫、ゼブラフィッシュ、シロイヌナズナ、コメ、他)
CGHマイクロアレイ
(ヒト、マウス)
以上