ダイキン、省エネ・省管理を実現するビル空調向け「遠隔省エネチューニングサービス」を開始
2006年度 ダイキン ソリューションサービスシステム
業界初の実用化 年間電気代を最大約44%削減
ビル空調向け「遠隔省エネチューニングサービス(商品名:省エネ当番)」を開始
ダイキン工業株式会社は、気象条件(気象庁アメダスデータ)や空調機の設置状況・使用方法に応じて省エネ・省管理を実現する「遠隔省エネチューニングサービス※1(商品名:省エネ当番)」を2006年11月7日より開始します。
このサービスは、本年11月1日から販売している業界トップクラスの省エネ・コンパクト化を達成したビル用マルチエアコン「Ve-upIII」「Ve-upQ」に対応するもので、機器本体で約30%(15年前のビル用マルチと比較)、「遠隔省エネチューニングサービス(商品名:省エネ当番)」を利用すると、さらに最大20%、トータルで約44%※2の電気代を削減します。
※1 有償契約となります。
※2 当社試算:60HZ地区・2,000m2クラスのビルの場合
【特 長】
1. 3種の省エネ制御の組み合わせで、快適性と省エネ性の両立を実現
1)ピーク電力低減制御 (目標電力は当社遠隔監視センターより指示、年間電気代:約10%削減)
常に目標電力以下になるよう室外機の能力制御(運転電流の制限)を行いピーク電力を遠隔から抑制し、運転電力を低減します。室外機の運転電流から運転電力を算出するため、従来必要であった積算電力量計からの配線工事は不要になります。
2)能力セーブ制御 (中・高負荷運転時に有効、年間電気代:約5%削減)
冷し(暖め)過ぎなどムダな運転をしている空調機を自動で検知し、過去の運転状態や当日の気象データより能力上限値をコントロールし自動的に快適性を重視した能力セーブ運転を行ないます。
3)冷媒温度制御 (冷房での中・低負荷運転時に有効、年間電気代:約5%削減)
運転状態から建物の冷房負荷を自動的に判断し、当日の気象データにより最適な冷媒(蒸発)温度にコントロールして最も効率の良い運転を行います。
2. 定期的(基本:年2回)な結果報告と改善策をご提案
1)省エネ制御の効果を報告
基本料金と従量料金の削減効果の試算や毎月の消費電力と削減量・ピーク電力発生時の制御状況など、実測のデータと省エネ制御を行わなかった場合の運転状態を予測して省エネ制御の効果を報告します。
2)問題点の指摘と改善方法の提案
遠隔監視センターからお客様ビルの空調機運用状態(室内温度の冷し(暖め)過ぎや空調機の消し忘れ・ショートサーキットなど)をチェックし、空調機の使われ方や運転実績から問題点の指摘やムダを防止する改善提案を行います。
3. 料金優遇制度も充実
1993年にサービスを開始し好評を得ている「空調機の遠隔設備メンテナンス(商品名:エアネットサービスシステム※3)」を同時にご契約いただきますと「遠隔省エネチューニングサービス(商品名:省エネ当番)」の契約料が無料となります。
お客様の手を煩わすことなく、メンテナンスはもとより省エネ管理も可能にしました。
※3 24時間365日、遠隔監視と故障予知機能で万一のトラブルを未然に防止、異常が発生すれば2時間以内にエンジニアが出動。
【 契約内容と価格 】
2,000m2クラスのビル(当社ビル用マルチエアコンVe-upIII 10HP×10台:100HPを想定)
「遠隔省エネチューニングサービス」年間契約費用:94,000円※4/年(税抜き)
※4 当社試算:60Hz地区・2,000m2クラスのビルの場合、年間電気代削減額(約20万円:12%程度の削減)の約50%相当。
【 開発の背景 】
京都議定書発効や地球温暖化対策促進法の改正、さらに国や一部電力会社では高効率(高COP)機器に対し補助金を出すなど、地球環境保護や環境負荷の低減などの観点から、地球温暖化に大きな影響を与えるCO2の排出量削減のため、さまざまな分野で省エネが強く求められています。
また、我が国においては、従来からも空調業界だけではなく、様々な分野において機器効率の改善など省エネ機器の開発に取り組んでいますが、機器単体の効率の追究だけでは、我が国に求められている"地球環境負荷低減目標"は達成しづらいのが現状です。
このような情況の中、当社では省エネ機器の開発・生産だけでなく、今回業界で初めて実用化した「遠隔省エネチューニングサービス」の普及促進を図ることにより、お客様に対してビル稼動後の予防保全やマネジメントサービスまで、一貫したライフサイクルを通した環境負荷低減の提案をしてまいります。
●お客様からのお問い合わせ先
ダイキン工業株式会社 サービス本部
企画部 営業企画専任部長 TEL(06)6378-8773(ダイヤルイン)