住友電工ハードメタル、ステンレス鋼旋削加工用材種「エースコートAC630M」をアイテム拡充
ステンレス鋼旋削加工用材種「エースコートAC630M」の用途を一般鋼に拡大
住友電工ハードメタル株式会社(社長:倉阪 克秀 本社:兵庫県伊丹市昆陽北1-1-1)は、ステンレス鋼の旋削加工において長寿命が得られ、加工コスト低減を実現するコーティング材種「エースコートAC630M」のアイテムを大幅に拡充し、本年10月より販売を開始しました。
ステンレス鋼は、熱伝導率が低く加工硬化しやすいため、切削加工時に工具刃先が高温になりやすく、また工具に溶着しやすい等の性質があります。
一般鋼と比較すると被削性が悪く、難削材に位置づけられるステンレス鋼の旋削用途に開発した「エースコートAC630M」は、超硬合金母材との密着力に優れ、強度の高い新微粒チタン化合物膜および特殊平滑化処理を施した高強度αアルミナ膜[新開発スーパーFFコート]の適用により、耐チッピング性の向上を達成すると共に、工具への溶着を効果的に抑制できます。
昨年の発売以来、「エースコートAC630M」は、ステンレス鋼加工だけではなく、一般鋼加工における安定長寿命化にも効果のあることを、多くのお客様でご確認頂きました。そこで使い易さを向上させるため、一般鋼用途の仕上げから粗加工までを包括するラインナップを拡充し、販売を開始しました。特に信頼性と切れ味の向上効果が現れる仕上げ用途(FL型、LU型、LUW型、UP型、ポジティブチップ)を中心に拡充しました。
鋼旋削用途における「エースコートAC630M」の特長は、以下の通りです。
(1)耐溶着性の向上
特殊平滑化処理を施した高強度αアルミナ膜の採用により、低炭素鋼の加工や切削速度が遅く溶着が発生しやすい加工において、安定長寿命を達成します。
(2)耐チッピング性の向上
新開発の「スーパーFFコート」の適用により耐チッピング性が向上し、弱断続加工においては安定した性能による長寿命化を、加工面品位が要求される仕上げ加工においては、チッピング抑制効果による優れた加工面を実現します。従来サーメットが使われている用途での長寿命化や安定加工が可能です。
(3)切れ味の向上
ステンレス鋼用に開発したシャープな刃先形状と欠けに強い材質の組み合わせにより、一般鋼加工においても切れ味の向上が図れ、細径、薄肉加工時のビビリや低炭素鋼の加工時のバリを抑制することが可能です。
【 追加ラインナップ数 】
123アイテム
【 販売計画(鋼旋削用途) 】
初年度:2億円、3年後:4億円
【 価 格 】
標準品 CNMG120408N-LU ・・・770円(税込808円)
CCMT09T304N-LUW・・・880円(税込924円)
以 上
・「エースコート」、「スーパーFFコート」は、住友電工ハードメタル(株)の商標または登録商標です。