BCN、PC用後付けチューナーの販売動向集計結果を発表
■USBワンセグ対応チューナー、需要沸騰も供給追いつかず店頭は混乱気味
PC用後付けチューナーの4割を占有、年末の有力商材のひとつに
株式会社BCN(本社:東京都文京区、代表取締役社長 奥田喜久男)は、BCNランキングデータをもとにPC用の後付けチューナーの販売動向を集計した(12社データ使用)。この結果、9月に販売が始まったUSBワンセグ対応チューナーの需要は極めて旺盛で、10月は台数、金額ともに4割以上を占めることが分かった。現在、USBワンセグ対応チューナーを展開しているのはバッファローとロジテックの2社で、両社とも発売開始直後から需要に供給が追いつかず、店頭での需給緩和はいっこうにすすんでいない。バッファローは「約3万台を供給したが、同程度の注残を抱えている。12月上旬までにはなんとかしたい」と注残解消に意欲を示すが、口調はおぼつかない。一方、店頭でも混乱気味だ。「メーカーは入荷日を確約していない。入荷未定のまま」と戸惑いを隠せない。年末商戦の注目商材のひとつだけに、供給の安定化を求める声は日増しに強まっている。
・「図表1 台数構成比率と伸び率」参照
●PC用後付けチューナーに占めるUSBワンセグ対応チューナーの台数比率は、販売が始まった9月で一気に3割を占有、10月では半数に迫る勢いを示した。ただ、発売直後から品薄気味で、現在は各店舗とも展示機があるだけで在庫はない。供給が潤沢であれば、急激な伸びを示したとみていいだろう。USBワンセグ対応チューナーの登場で、10月の市場規模は126.3%と急回復した(図表1)。
・「図表2 金額構成比率と伸び率」参照
●金額の分布、伸び率とも図表1と似通った傾向にある。市場金額の伸び率は111.0%で、USBワンセグ対応チューナーが市場の底上げに大きく寄与していることを示している(図表2)。現在、USBワンセグ対応チューナーを展開しているのはバッファローとロジテックの2社だけだが、著作権が絡む地デジとは異なるだけに、今後参入メーカーは増える見通し。
・「図表3 ジャンル別の販売単価」参照
・「図表4 USBワンセグチューナーの台数シェア」参照
●USBワンセグ対応チューナーの実売価格は1万円強で推移(図表3)しているが、価格以上に潤沢な供給を求める声が大きい。量販店のな
かには「供給が安定しなければ、せっかくの需要を取り逃すことにもなりかねない」とメーカーの対応にいらだつ声もある。現在、市販されてい
るのは2モデルで、10月はバッファローが8割を超える台数シェアとなった(図表4)。
BCNは、全国のパソコン専門店、家電販売店22社(アマゾンジャパン、アロシステム、エイデン、大塚商会、ギガスケーズデンキ、グッドウィル、サクセス、さくらや、上新電機、ストリーム、ソフマップ、ZOA、九十九電機、T・ZONEストラテジィ、デオデオ、100満ボルト、ビックカメラ、ピーシーデポコーポレーション、ベスト電器、ミドリ電化、ムラウチ、ラオックス=50音順)2274店舗(2006年9月末現在)の日次配信データをデイリーで収集し配信するBCNランキングを公表しています。このデータをもとに、PCリテール市場の動向を分析したニュース配信を行っています。