STマイクロ、モバイルHDDメーカー向けのIPポートフォリオを完成
STマイクロエレクトロニクスは、モバイルHDDメーカー向けのIPポートフォリオを完成
ラップトップPC、携帯コンスーマ・アプリケーション向けモバイル・
アプリケーションHDD用のSoC、プリアンプ、およびモータ・コントローラIPのフル・キットを提供
ハードディスク・ドライブ(HDD)とSoC(システム-オン-チップ)・ソリューションの世界的リーダーであるSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、ラップトップPCや携帯音楽プレーヤなどのモバイル・アプリケーションに使用される小型のフォームファクタ・ドライブに必要な各種IC製品を設計、製造、さらにはHDDメーカーに供給するために必要なIP(Intellectual Property)ポートフォリオを完成させたことを発表しました。
最新のIPは、T90LP(Low Power)リード・チャネル・マクロです。これは、STの90nmプロセス技術を使用したシステム-オン-チップ(SoC)の製造を可能とし、消費電力を非常に低く抑えることが要求されるノートブックやコンスーマHDDアプリケーションに最適です。新しい90nmのT90LP設計は、STの定評あるデスクトップとハイエンドのTintorettoリード/ライト・チャネル・アーキテクチャに基づいており、これにより、超低消費電力を実現しながら高速のデータ転送が可能になります。新しいT90LPリード・チャネルは、80~550MHzのデータ転送で動作するように設計され、動作電力は0.85~1.8インチ・フォーム・ファクタ・ドライブでの使用に最適化されています。さらに、T90ファミリ・リード・チャネル・マクロは、ユーザに最大限のファームウェアの互換性を保証し、市場投入までの期間を短縮し、ユーザの投資価値を高めます。
その他の重要なHDD IPは、ヘッド・プリアンプとモータ・コントローラです。
どちらも、低消費電力を必要とするモバイル・アプリケーションHDD用の、完全なICキットとして使用できるスタンドアロンIC製品です。STは、低消費電力HDDドライブに必要なASIC、ディスクリート、メモリの各種製品を含むコンプリート・ソリューションを提供できる唯一のシリコン・サプライヤであり、HDDドライブメーカーにとっては、信頼のできるトータルソリューションが提供されます。
STのNear Zero Power(NZP)シリーズHDDプリアンプは、STのULP(Ultra Low Power)ファミリの延長線上に展開する製品で、かつてない低消費電力と、前世代ドライバより5倍も高速なデータ転送能力とを組み合わせています。
これらのアンプは特に、直径1.8インチ以下のプラッタ・ドライブ向けに最適です。NZPファミリの最初の集積回路であるL6440/L6420ライト・モードの総消費電力は、450Mbit/secデータ転送時でわずか170mWです。これにより、メーカーは、1回のチャージによるバッテリ寿命を延ばしたり、同じバッテリ寿命で、さらに小型のバッテリを使用して製品のコンパクト化を実現できます。
最近発表されたL7208およびL7207 HDDモータ・コントローラは、HDDスピンドル・モータとボイス・コイル・アクチュエータの制御と駆動に必要なすべてのIPと回路を集積しており、そこには必要となるすべてのパワーFET(Field Effect Transistors)も含まれています。L7207は2.5インチ・ドライブ用の製品で、L7208は特に1.8インチ以下のドライブ用に設計されています。外部コンポーネントをほとんど必要としない柔軟なデジタル・アーキテクチャに基づいて、どちらのデバイスも、スピンドル・モータからの音響ノイズを最小限に抑えるSTのSmooth Drive(R)疑似正弦波デジタル・ドライブ技法が採用されています。
両デバイスは、バッテリ寿命を延ばすように設計されており、高効率のスリープ・モードだけでなく、全ての動作モードにおける消費電力は非常に低く抑えられています。
STのデータ・ストレージ部門のジェネラル・マネージャであるRoberto Fantechiは、次のように述べています。「STの低電力ディスク・ドライブIPと製品ポートフォリオによって、メーカーは、2.5インチ~1インチ以下のドライブにいたるまで、さまざまなターゲット・アプリケーションにわたり自社の要件に合致した製品を取捨選択できます。また、メーカーは、スタンダード・デバイスからASIC、高機能製品にいたるまで、必要なすべてのシリコンを単一のベンダから調達することでコスト節減と利便性を享受できます。」
L6440ヘッド・プリアンプ、およびL7208モータ・コントローラは現在、サンプル出荷されています。T90LPリード・チャネル・マクロは、2006年第4四半期にSoCに集積される予定です。
これら新製品に関する詳細情報は、以下のアドレスからご覧いただけます。
http://www.st-japan.co.jp/data/press/p2074p.html
■STマイクロエレクトロニクスについて
STマイクロエレクトロニクスは、多種多様な電子機器向けに半導体製品やソリューションを開発・提供する世界的な総合半導体メーカーです。STは、他社の追随を許さない高度なシリコン技術とシステムノウハウを擁しており、幅広いIP(Intellectual Property)ポートフォリオ、戦略的パートナーシップ、大規模な製造力との組合わせにより、SoC(システム-オン-チップ)技術に関し世界的リーダーとしての地位を確立しています。またSTの半導体製品は、市場における技術やシステムのコンバージェンス化を促進するために重要な役目を果たしています。STは、ニューヨーク証券取引所(NYSE:STM)、パリ証券取引所(Euronext Paris)とミラノ証券取引所に上場されています。
2005年の売上は88.8億ドルで、純利益は2億6600万ドルでした。
さらに詳しい情報はSTのホームページをご覧ください。
ST日本法人:http://www.st-japan.co.jp
STグループ(英語):http://www.st.com
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