住友金属鉱山、デジタルカメラ用NDフィルターの量産を開始
デジタルカメラ用NDフィルターの量産開始について
住友金属鉱山株式会社(東京都港区社長:福島孝一)は、昨年秋にデジタルスチルカメラ用のフィルム状の吸収型ND(Neutral Density)フィルターを開発し、これまでにお客様へのサンプル提供等を行ってきましたが、このたび製造ラインを設け、本格的に量産を開始しました。
量産機は生産性に優れたロールツゥロール方式によるもので、低価格が実現できます。既にデジタルカメラメーカーや防犯用カメラメーカーへの供給を開始しています。今後はカメラ付携帯電話への参入も果たしていきたいと考えております。
NDフィルターとは、可視域(400~800nm)の光量をほぼ均一に減光させる光学素子です。デジタルカメラでは、CCDやCMOSなどの撮像素子の高感度化に伴って、絞りだけの光量調整に加えて、NDフィルターによる減光が必要となっています。しかし、従来のNDフィルターでは価格面や耐熱性などの問題があり、また防犯用カメラの夜間撮影で利用する場合には近赤外域での減光特性に問題がありました。
当社が開発したNDフィルターは、樹脂フィルム基板に、独自の薄膜無機材料をスパッタ方式で成膜したもので、分光特性の波長依存性が可視域だけでなく近赤外域でも小さく、低反射機能を実現しました。さらに、温度ならびに湿度の環境変化による反りが発生しないという特徴を有しています。また、フィルム状で加工性に優れ、デジタルスチルカメラへの組み込みに最適であるため、好評を博しています。
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