C&R社、クリエイターの企画を世に発信する目的で出版事業を本格的に開始
クリーク・アンド・リバー社、出版事業を本格的に開始
出版第一作目は映画『赤い鯨と白い蛇』の原作小説
コンテンツ(映像、Web、広告・出版、ゲーム、モバイル等)の制作プロデュース及びクリエイター・エージェンシー事業を展開する株式会社クリーク・アンド・リバー社(以下C&R社、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:井川 幸広)は、クリエイターの企画を世に発信するライツ・プロデュース事業の一環として出版事業を本格的に開始いたします。第一作目として、当社が企画・製作した映画『赤い鯨と白い蛇』の書き下ろし原作小説を出版することとなりました。
当書籍は、映画の公開に合わせ、11月25日より順次全国の書店に配本いたします。
■出版事業の背景
C&R社は、登録している約3万名のクリエイターの優れた企画を世の中に発信することを目的に、ライツ・プロデュース事業の取り組みを強化しております。その一環として、映画『赤い鯨と白い蛇』の企画・製作を行い、2006年11月25日より岩波ホール(東京都千代田区)にて3ヶ月のロングラン上映を予定しております。
今般、映画を新たな視点で鑑賞していただくために原作小説を出版し、これを皮切りとして今後出版事業を本格的に展開してまいります。
C&R社は、従来出版事業として「Director’s MAGAZINE」を発行しておりますが、今般、本格的な事業立ち上げにより、取次店を通すことで、より多くの書店および読者の方に書籍をお届けすることが可能となります。
■C&R社の出版事業の特色
◇編集者印税というシステムを導入。これは、「編集者もクリエイター」であるという観点の元、著者と共同で出版に関わった編集者にも、販売部数に応じて印税が入る仕組みを取り入れることで、多くのクリエイターの方に利益が分配されるようにいたしました。
◇C&R社に登録している約3万名のクリエイターから集まる企画や作品を基に、当社がきめ細かいマーケティングを行った上で出版形態や販売戦略を決定し、クリエイターの作品を世の中に発信するサポートを行います。
■今後の事業展開について
C&R社は、出版事業を通じ、クリエイターの才能を世の中に発信できる機会を提供することで、当社のミッションである「クリエイターの生涯価値の向上」を目指してまいります。また、今後は映画・出版に限らず、クリエイターの優れた企画を世に出し、活躍できる場を提供するための施策を展開してまいります。
このように、クリエイターの力が発揮でき、活躍の場が広がることにより、当社に優秀なクリエイターが更に集まり、当社の既存事業においてクライアントに提供できる制作物の品質が一層向上することで、「クライアントの価値創造への貢献」にもつながるものと考えています。
■小説「赤い鯨と白い蛇」の内容
映画では明かされていない、登場人物の心理、サイドストーリーやエピソードが満載。映画鑑賞が一層深まります。
< ストーリー >
「私が忘れたら、あの人は二度死ぬことになるのよね…。」
老境を迎えた雨見保江は、孫娘・明美に連れられて息子夫婦の家に向かう途中、まるで引き寄せられるかのように、かつて戦時中に疎開していた館山の古い茅葺きの家を訪れた。そこには、この家の持ち主である女性・光子が、小学生の娘と二人、姿を消した夫を待ちながら暮らしていた。まもなく詐欺まがいのセールスをして逃げ回っている美土里も現れる…。古い茅葺きの家に集まった5世代の女性たちは、そこで互いの人生を交差させながら、自分の胸の中にある本当の想いを、今一度見つめ直していく。
■著者紹介
冨川元文
『うなぎ』(1997年/今村昌平監督で第50回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞)の脚本を担当。小学校教員のかたわら、執筆活動をおこない、フリーの脚本家になる。日本アカデミー賞脚本賞優秀賞、第10回向田邦子賞、文化庁芸術選奨新人賞、ほか多数受賞。
主な脚本作品
映画:( )は監督名
1997 うなぎ(今村昌平)
2001 赤い橋の下のぬるい水(今村昌平)
2003 福耳(瀧川治水)
2006 出口のない海(佐々部清)
TV:
1982 NHK大河ドラマ『峠の群像』
1984 NHK朝の連続テレビ小説『心はいつもラムネ色』
■出版データ
タイトル:赤い鯨と白い蛇
著者:冨川元文
出版:株式会社クリーク・アンド・リバー社
サイズ:四六版
ページ数:216ページ
定価:1,575円(税込)
ISBN:4-903679-00-4