セイコーエプソン、携帯電話向けA-GPS受信技術のライセンスをルネサステクノロジに提供
エプソンが携帯電話向けワンチップLSI「SH-Mobile G2」に
世界最高水準(*2)性能のA-GPS受信技術をライセンス提供
セイコーエプソン株式会社(社長:花岡清二、以下エプソン)は、携帯電話向けワンチップLSI「SH-Mobile G2」(*1)用として、携帯電話及び携帯情報端末用として世界最高水準(*2)の性能を持つA-GPS(Assisted Global Positioning System)受信技術のライセンスを株式会社 ルネサス テクノロジに提供します。
エプソンがライセンス提供するGPSベースバンド処理、A-GPS対応ソフトウェアに関する技術やノウハウは、信号検知領域が格段に広く、屋外の強信号から屋内の微弱信号まで、従来のGPS技術の数十倍の感度性能を導きます。これら技術が、SH-Mobile G2が実現する高性能携帯電話プラットフォームと融合することで、FOMA(*3)などW-CDMA(*4)携帯電話向けに最適化され、室内、屋外、走行中の車両であっても高速高精度な位置情報が取得可能となり、携帯電話利用者の安全およびその必要性を満たした緊急支援サービスや位置情報利用サービスを可能にします。
エプソンは今後も位置情報技術分野において積極的な技術開発を推進、独自の優れた技術を携帯電話業界などへ広く提供し、更なる位置情報利用サービス市場の拡大へ貢献いたします。
【A-GPSとは・・・】
GPSとは米国によって軍事用に開発された衛星を使った位置決定システムですが、民間にも開放され、近年では航空機・船舶等の航法支援、カーナビゲーション用として広く利用されています。GPS受信機では複数あるGPS衛星から発信される信号を同時に受信しGPS受信機の位置を計算しますが、従来のGPS受信機では位置を計算するのに数分かかります。A-GPS方式の受信機は、携帯電話網などを利用して遠隔で収集されたGPS衛星からの信号を利用し、従来は数分かかっていた位置計算を短時間で処理します。
本方式は、3GPP(第3世代移動体通信システムの標準化プロジェクト)で策定された標準規格にて要求されている方式です。
*1 SH-Mobile G2とは、株式会社ルネサス テクノロジ、株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ、富士通株式会社、三菱電機株式会社、シャープ株式会社が共同開発中のデュアルモード通信端末向けワンチップLSIです。
*2 エプソン調べ
*3 FOMAは株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモの登録商標です。その他掲載の会社名、製品名、ブランドはそれぞれの所有者に帰属します。
*4 W-CDMAとは、第3世代携帯電話(3G)の方式の一つです。
以上