ユビキタス研、左右対称分離立体型アーゴノミクスキーボード「μTRONキーボード」を開発
左右対称分離立体型アーゴノミクスキーボード
μTRONキーボードを開発
ユビキタス・コンピューティングの基盤研究所であるYRPユビキタス・ネット
ワーキング研究所(東京都品川区、代表:坂村健・東京大学教授、以下:UNL)は、新型のアーゴノミクスキーボード「μTRON(マイクロトロン)キーボード」を開発しました。左右対称、左右分離型で体にフィットした配置で利用することができます。また、大きな特長として通常のキーボードのように手前に傾斜させるだけでなく、左右方向にも傾斜させることができます。肩こりや腱鞘炎などの頸肩腕障害をできるだけ防止するため労働医学の成果に基づくこれらの形状により、筋肉の緊張を低減するような設計となっています。
誰もが使いやすいコンピュータ体系の構築を目標として1984年よりはじまったTRONプロジェクトでは、ヒューマンマシンインタフェースとして重要なキーボードについても研究開発を進め、1980年代にTRONアーゴノミクスキーボードを開発しました。設計には20歳から60歳の日本人男女150名の手の大きさや、指の動かしやすい範囲の測定、160万文字に及ぶ日本語の文章のキー操作を分析して、独特の立体的形状とJIS配列とは異なる理想的なキー配列「TRON配列」を開発しました。
μTRONキーボードは、TRONアーゴノミクスキーボードをコンパクト化し、スマートで使いやすいキーボードを目指したものです。キースイッチも一般に多く使われているメンブレン型ではなく、業務用や高級キーボードとして耐久性とキータッチに優れた東プレ(Topre)の無接点静電容量式キースイッチを採用しています。キー配列はTRON配列に加えてJIS配列(QWERTY型)も利用できます。
なお、μTRONキーボードは、ユーシーテクノロジ株式会社が販売元となり、2007年第一四半期より販売を開始します。
【補足資料】
「μTRONキーボード」の仕様
左右対称分離型
傾斜:手前6度/10度、手前10度+左右10度
キー形状:シリンドリカル・ステップスカラプチャ及び特殊形状
キーピッチ:17mm
キーストローク:4mm
キー押下力:45g重(0.441N)
文字配列:JIS配列、TRON配列(ドライバによる)
刻印:JIS配列
ファームウェアアップデート機能:あり
インタフェース:USB
消費電流:90mA(LED全点灯時138mA)
ユニット片側外形寸法:160×140×44mm(レッグ収納時の最大高さ)
本体質量:715g
■μTRONキーボード(※製品画像あり)
■μTRONキーボード(分離状態)(※製品画像あり)