日本IBM、ソフトウェア開発環境に関する新製品および新施策の発表
ソフトウェア開発環境に関する新製品および新施策の発表
日本IBM(社長・大歳卓麻、NYSE:IBM)は、企業向け情報システムの開発における生産性および、業務効率化の一層の向上を目的に、ソフトウェア開発ツールの新製品と、新施策を発表します。
新製品と新施策の詳細は、以下の通りです。
[新製品]
SOA(サービス指向アーキテクチャー)に基づくアプリケーションの設計と開発機能を大幅に強化した開発ツール群の新バージョン「IBM(R) Rational(R) Software Delivery Platform V7.0、以下SDP V7」を本日発表します。出荷開始は、12月23日の予定です。
一般的なアプリケーション開発におけるプログラム設計図の統一された表記方法としては、UML(統一モデリング言語)が多くの企業で利用されるようになりましたが、SOAに関しては標準的な統一された表記方法がこれまで存在していませんでした。
SDP V7は、SOAに基づくアプリケーションを開発する際に必要な、プログラム設計図の表記方法や設計テンプレートをあらかじめ提供していることが最大の特長です。今回、SDP V7でUMLを活用したSOAのプログラム設計図の表記方法を提供したことにより、SOAに基づくアプリケーションの開発を企業レベルで標準化することができるようになります。
また、SDP V7は、企業のIT構造を整理する手法である「エンタープライズ・アーキテクチャー」や情報システムの設計図を分割し、並行的に設計を進める機能を強化しました。これによりオフショア開発に代表されるような大規模分散開発を実現できます。
Rational Software Delivery Platform V7.0の製品ラインアップと料金(税別)は以下のとおりです。
※添付資料を参照
[新施策]
(1)SOAの開発手法の提供
2006年5月より提供している、SOAを活用する際の変更管理やセキュリティなどに関して、全社レベルで統治するためのガイドであるSOAのガバナンス手法に加え、SOAの設計手法を本日より新たに公開します。SOAの設計手法は、ITコンサルティング企業の知的財産として蓄積されるのが一般的であり、社外に公開されるケースは多くありません。IBMでは、SOAの普及を目的に、IBM自身の経験で培った手法を下記のIBMウェブサイトから無償でダウンロード可能としました。
http://www.ibm.com/developerworks/rational/downloads/06/rmc_soma/(英語)
(2)オープンソースの開発環境「Eclipse (エクリプス)」の有償サポート
オープンソースの開発環境であるEclipseに対する有償サポートプログラム「Rational Elite Support for Eclipse」を、12月6日より提供開始しました。
ソースコードが開示され誰もが無償で利用できるオープンソース・ソフトウェアは、導入時のコストが低い点が最大のメリットですが、煩雑なバージョン管理や技術情報に対する調査を、自身で実施する必要があるため、企業の実業務での活用は進んでいませんでした。
本日発表した「Rational Elite Support for Eclipse」は、Eclipseに対するサポートを日本IBMが有償で提供するものです。これにより、お客様はオープンソース・ソフトウェアを安心してお使いいただけるようになり、開発プロジェクトの規模や予算に合わせて商用ソフトとオープンソース・ソフトウェアを適材適所で使い分けることが可能になります。
「Rational Elite Support for Eclipse」の詳細は以下の通りです。
電話やWebによる質問への回答
問題が発見された場合のプログラムの修正。修正内容はエクリプス財団に対して提供されますが、最終的な修正の適用判断はエクリプス財団により決定されます。
料金は、10名を単位として¥572,000(税別)です。契約は1年単位です。
以 上
(注) IBMのソフトウェアのボリューム・ディスカウント「パスポート・アドバンテージ」のPAX料金を適用した場合の許可ユーザーライセンス料金。1年間のバージョンアップ、保守料金を含む。
IBM、Rationalは、IBM Corporationの商標。
その他の社名、製品名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。
関連リンク:
http://www.ibm.com/jp/software/rational/