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ニュースリリースのリリースコンテナ第一倉庫

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2024'11.26.Tue
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2007'06.03.Sun

キリン、「2007-2009年キリングループ中期経営計画」を策定

2007-2009年キリングループ中期経営計画(「KV2015ステージI」) 

KV2015実現に向けた第1ステージを、スピード感を持って取り組み、企業価値の最大化を実現し、売上高2兆円を超える企業グループを目指す


 キリンビール株式会社(社長 加藤壹康)は、キリングループ長期経営構想「キリン・グループ・ビジョン2015」(略称:KV2015)を実現するための第1ステージとして、「2007-2009年キリングループ中期経営計画」を策定しました。 


【 「2007-2009年中期経営計画」の骨子 】

 2007年は、創立100周年を迎えるとともにKV2015の実現に向けた最初の中期経営計画がスタートする重要な年でもあります。“攻めの姿勢”とスピード感を持って、従来の延長線ではない飛躍的な成長に向けた取り組みを推進していきます。
 2004年からの中期経営計画では、「お客様本位」「品質本位」に基づいて開発提案型企業への転換を図り、「キリン のどごし<生>」をはじめとした様々な新しい商品提案とともに価値営業を推進し、酒類事業の復活と国内外での酒類と飲料事業の連携強化を実現しました。
 2007年からの中期経営計画では、これまでの成果を生かして既に進行中の取り組みを加速させるとともに、企業価値の最大化を実現させるための構造改革やグループシナジーの拡大、必要な資源の積極投入により、グループプレミアムの創出と成長の実現を図ります。また、新たなグループスローガン「おいしさを笑顔に」を掲げ、KIRINが「信頼」と「躍進」のブランドとしてお客様に支持されることを目指します。
 併せて、株主重視の経営および飛躍的な成長を実現するための財務戦略を推進します。定量目標として、2009年時点でグループ連結売上高2兆1,500億円、営業利益1,500億円以上、営業利益率7%以上を実現し、成長性と効率性に優れたグループ経営を行います。また、株主資本利益率(ROE)目標を2009年時点で7%以上を達成し、2015年には10%を目指して資本効率の向上を図り、株主価値重視の経営を行います。 

[ 目標 ]
 ■KIRINブランドがあらゆる企業活動を通じて、「信頼」「躍進」のブランドとして評価を得る。 
 ■各事業の商品・サービスを通じて、「食と健康」の新たなよろこびを提供する。 
 ■安心で快適な社会の維持発展に貢献し、社会との共生を重んじる企業グループとして高い評価を獲得する。 
  
[ 基本方針 ]
 1.基盤事業強化と飛躍的な成長の実現 
 (1)国内酒類事業の再成長 
 (2)綜合飲料グループ戦略の推進 
 (3)国際化の推進 
 (4)健康・機能性食品事業の展開 
 (5)医薬事業の成長加速と独自の強みを生かしたアグリバイオ事業の展開 
 2.企業価値の最大化に向けた財務戦略 
 3.新グループ経営体制による運営 
 4.KIRINブランドの価値向上とキリングループCSRの確立と実践 
  
[ 定量目標 ]
 (※ 関連資料を参照してください。)


【 基本方針の具体的取り組み 】
 
1.基盤事業強化と飛躍的な成長の実現
(1)国内酒類事業の再成長
 グループの基盤事業である国内酒類事業を磐石な体制にするため、お客様の多様なニーズに応える価値提案を推進していきます。総合酒類事業を強化するとともに、ビール・発泡酒・新ジャンル計で総市場が減少傾向と予想される中、お客様から最も高い支持の獲得と定着を目指し、業界を大きく上回る増加率を達成します。
 発泡酒、新ジャンルを一層強化するとともに、減少傾向のビールカテゴリーでも、来春発売予定の次世代向け新商品をはじめプレミアムビールの強化などで反転攻勢を実現します。成長カテゴリーであるRTD※や焼酎、ワインでは、TOBが成立したメルシャン社との業務提携を積極的に進め、商品ラインアップを拡充することにより、総合酒類事業の強化を進めます。
 また、お客様の多様なニーズに応えるきめ細かい提案を行うビジネスモデルを構築し、事業基盤の強化を図るとともに、2009年までに、開発・調達・生産・物流・営業各部門の横断的な取り組みによりコスト構造改革を実行することで競争力の向上を目指します。また、製造設備に約1,000億円の投資を行い、生産量の増加や高付加価値商品の多品種製造に対応することで、新しくグループに加わったメルシャン社も含めて長期的な安定供給体制と品質の優位性を確保し、再成長を確実なものとします。なお、メルシャン社とのシナジー創出に向けて現在両社で検討を進めています。 
※ Ready To Drinkの略。海外ではグラスに移しかえずに栓を開けてそのまま飲むスタイルの低アルコール飲料のことを言う。日本では、気軽に楽しむチューハイやカクテルを一般的にRTDと言う。 

(2)綜合飲料グループ戦略の推進
 酒類・清涼飲料事業を包括した観点でとらえ、グループシナジーを最大化することで、飛躍的な成長を支えていきます。キリンビール社とキリンビバレッジ社がそれぞれの事業の枠を越えて、全てのバリューチェーン※での連携を強化し、酒類・飲料双方の競争力を強化するとともに、お客様の期待に応える新たな価値を創造していきます。既に取り組んでいる商品開発や製造、営業面での連携を強化し、キリンビール社のリサーチ・マーケティング力を飲料事業にも活用することで、画期的な商品開発や先進的な営業活動を実現し、競争優位な事業体制づくりを行います。
 また、国内外での戦略的提携を積極的に展開することで、清涼飲料業界で国内No.2に迫るポジションの獲得を目指します。
※ 商品開発から生産・流通・販売といった商品が消費者などに届くまでの過程で生じる付加価値の連鎖のこと。 

(3)国際化の推進
 2015年に売上高海外比率30%の実現を目指し、アジア・オセアニアを重点市場に「食と健康」領域でキリングループの存在感を高める取り組みを行います。ライオンネイサン社(オーストラリア)、サンミゲル社(フィリピン)との戦略的な事業提携を推進するとともに、新たな事業基盤として、酒類だけでなく飲料や医薬事業を含め高い成長性が期待されるASEANでの事業展開を進めます。
 中国市場では、麒麟(中国)投資有限公司を飛躍的な成長を実現するための要と位置付け、戦略的提携を積極的に展開します。重点地域(長江デルタ、珠江デルタ、東北三省)では、ビール会社である杭州千島湖酒有限公司社への資本参加契約を締結し、長江デルタでのキリンブランドの製造拠点の確保と両社の強みをいかした商品展開を実現します。珠江デルタでは、2007年6月に珠海市内に完成予定の新ビール工場を活用して事業規模の拡大を目指します。

(4)健康・機能性食品事業の展開
 健康・機能性食品事業を酒類、飲料、医薬に次ぐ第4の柱と位置付け、キリン ヤクルト ネクストステージ社を中核に、新たな価値を持つ健康・機能性食品を提案していきます。
 健康食品という従来の事業領域にとどまらない商品提案を実現するため、キリングループのR&Dにおける重点領域を健康・機能性食品事業と位置付け、優先的な資源配分による研究開発を進めます。発酵・バイオの先進技術をいかし、ヤクルト社との共同研究を強力に推進し、キリンビバレッジ社とも連携して、新たな食品素材の開発をスピードアップします。また、必要な食品加工技術をもつ企業との提携も検討し、事業基盤の強化を図ります。
 武田キリン食品社では、発酵・生産技術をベースに、おいしさと健康を訴求した調味料や食品素材の開発・提供を推進します。2007年には、インドネシアに世界トップクラスの生産性と品質を有するうま味調味料の製造拠点が本格稼動することで、キリングループの重点エリアであるアジア・オセアニアでの事業拡大を図り、競争力を強化します。

(5)医薬事業の成長加速と独自の強みを生かしたアグリバイオ事業の展開
 医薬事業では、腎臓、がん(血液分野を含む)、免疫・感染症の重点領域を強化するとともに、将来を担う柱と位置付けている抗体医薬品、細胞医薬品の開発を進め、新たな医療価値の創造を目指します。腎臓領域では、新規の腎性貧血治療薬「KRN321」、新たなメカニズムを持つ二次性副甲状腺機能亢進症治療薬「KRN1493」などの上市により成長を加速させます。また、MR(医療情報担当者)を増員して国内販売体制を強化するとともに、海外では、ASEANでの事業拡大やさらなる成長に向けて米国での開発体制の構築に取り組みます。
 アグリバイオ事業では、花き・バレイショを中心とする植物分野で種苗事業に資源を集中し、先進的な育種と増殖技術をいかした事業展開により、高品質・高付加価値商品を提供していきます。

2.企業価値の最大化に向けた財務戦略
 企業価値の最大化に向けて、株主重視の経営および飛躍的な成長を実現するための財務戦略を推進します。株主還元策は、成長戦略の実現による配当の増額を基本と位置付け、2007年度から、従来の単社ベース30%から連結ベースで30%以上の配当性向を新たな指標とします。また、資産の見直しを進め、バランスシートを改善するとともに、自己株式取得を機動的に行います。
 成長戦略の実現に向けて、約2,500億円の設備投資を行うとともに、飛躍的な成長に必要な事業投資として3,000億円程度を備え、必要な資金については有利子負債の活用を検討します。目標利益を達成し、資本効率を改善することにより、2009年までにROE7%以上を達成し、2015年にはROE10%を目指します。

3.新グループ経営体制による運営
 2007年7月に純粋持株会社制を導入し、キリンホールディングス社のもと、国内酒類事業のキリンビール社、メルシャン社、飲料事業のキリンビバレッジ社、医薬事業のキリンファーマ社、健康・機能性食品事業のキリン ヤクルト ネクストステージ社などの事業会社と併せて、グループ共通の間接業務を担う機能分担会社であるキリンビジネスエキスパート社を並列に配する新たなグループ経営体制をスタートし、国内酒類事業の再成長や綜合飲料グループ戦略、国際化、医薬事業の成長加速などの成長戦略を着実に実行していきます。

4.KIRINブランドの価値向上とキリングループCSRの確立と実践
 KIRINが「信頼」と「躍進」のブランドとしてお客様から支持されるとともに、グループの求心力としての役割を果たすべく、新たなグループ経営理念、グループスローガン、CI体系を導入し、社員一人一人がKIRINブランドの価値向上を担っていきます。経営においても、財務的な視点にブランド貢献の視点を加え、各事業がブランドの価値向上に果たす役割を明確にしたグループ経営を推進します。

 CSRにおいては、社会からの信頼性向上を目指し、コンプライアンスのさらなる徹底と内部統制の基盤としてのリスクマネジメントをグループで推進するとともに、食の安全・安心に応える品質や、適正飲酒などのアルコール問題を酒類メーカーとして正面からとらえ、基盤的な取り組みを徹底していきます。
 また、キリングループならではの活動として、環境への取り組み、スポーツ支援、食文化振興を重点テーマに、お客様との双方向コミュニケーションを通してKIRINブランドの価値向上を目指します。環境ではCO2のさらなる排出削減目標として90年比で35%削減(原単位)を設定するとともに、全社的な水資源保全活動を推進します。スポーツ支援はサッカー日本代表支援を中心に強化します。食文化振興では、「食と健康」を事業領域とするキリングループとして、これまでの知見をもとに、食文化や生活文化における多面的な調査・研究を行い、一人でも多くのお客様に新たなよろこびを提供する活動を進めていきます。 

 キリングループは、いつもお客様の近くで様々な「絆」を育み、「食と健康」のよろこびを提案する企業グループとして、お客様の期待に応える様々な取り組みを続けていきます。 
 

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