ＢＣＮ、「広義にみたＰＣ市場」の動向結果を発表
広義にみたＰＣ台数比率、「ナショナルブランド以外」が約３割を占有
自作は需要安定、ショップブランドは漸増傾向示す
株式会社ＢＣＮ（本社：東京都文京区、代表取締役社長 奥田喜久男）は、ＢＣＮランキングデータをもとに「広義にみたＰＣ市場」の動向をまとめた（１２社データ使用）。ナショナルブランドのデスクトップＰＣ、ノートＰＣに加えて、「自作ＰＣ」（マザーボードの販売量を該当）、ＣＰＵやメモリ、ＨＤＤを省いた半完成品となる「ベアキットＰＣ」、量販店が独自展開する「ショップブランドなど」の販売台数を積み上げた結果、「ナショナルブランド」が全体の約７割、「ナショナルブランド以外」は約３割で推移していることが分かった。後者の中では、自作ＰＣが半数以上を占めて安定した需要を得ているほか、最新技術をいち早く取り込み価格性能比の高いショップブランドが漸増傾向を示している。
図表１ 広義にみたＰＣ台数構成比率
図表２ 販売台数指数
（※参考図表はオリジナルリリース参照）
●市場全体の中で「ナショナルブランド」が占める台数比率はほぼ７割。半年前の６月と比べると、１１月は４ポイントほど比率を下げて７１．４％にとどまった（図表１）。５月の販売台数を１００とした指数でみると、１１月は「ナショナルブランド」が８４．４％と精彩を欠くのに対して、「ナショナルブランド以外」は１００．８％でほぼ５月並みの水準であった（図表２）。消費者のナショナルブランド離れが現れているとは言い難いが、ＰＣサプライヤーの多様化で消費者の選択肢が広がっていることを物語っている。
ＢＣＮは、全国のパソコン専門店、家電販売店２２社（アマゾンジャパン、アロシステム、エイデン、大塚商会、ギガスケーズデンキ、グッドウィル、サクセス、さくらや、上新電機、ストリーム、ソフマップ、ＺＯＡ、九十九電機、Ｔ・ＺＯＮＥストラテジィ、デオデオ、１００満ボルト、ビックカメラ、ピーシーデポコーポレーション、ベスト電器、ミドリ電化、ムラウチ、ラオックス＝５０音順）２２７８店舗（２００６年１１月末現在）の日次配信データをデイリーで収集し配信するＢＣＮランキングを公表しています。このデータをもとに、ＰＣリテール市場の動向を分析したニュース配信を行っています。
図表３ 「ナショナルブランド以外」の台数構成比率
図表４ 「ナショナルブランド以外」の販売台数指数
（※参考図表はオリジナルリリース参照）
●ナショナルブランド以外の台数構成比で半数以上は「自作ＰＣ」で、次いで「ショップブランドなど」の比率が高く、両者を合わせると９０％以上
を占める（図表３）。５月の販売台数を１００とした指数でみると、勢いを欠く「ベアキットＰＣ」以外はほぼ５月並みの水準をキープする。８月に自作
ＰＣが一気に増大したのは、インテルのＣＰＵ「Ｃｏｒｅ ２ Ｄｕｏ」台頭によるもので、その後、自作需要は落ち着く傾向にある（図表４）。
図表５ デスクトップＰＣにおける「Ｃｏｒｅ ２ Ｄｕｏ」搭載率
図表６ デスクトップモニターレスタイプの「Ｃｏｒｅ ２ Ｄｕｏ」搭載ＰＣ単価
（※参考図表はオリジナルリリース参照）
●デスクトップＰＣにおけるナショナルブランドとショップブランドの「Ｃｏｒｅ ２ Ｄｕｏ」搭載率を示したのが図表５で、後者の取り込みがいかに迅速
であるかを示している。１１月はナショナルブランドが１１．８％にとどまっているのに対して、ショップブランドは３８．７％に達した。図表６はモニターレ
スのデスクトップＰＣを対象に「Ｃｏｒｅ ２ Ｄｕｏ」搭載モデルの平均単価を示した。ナショナルブランドに比べてショップブランドのほうが２万円程度
廉価で推移しており、最新技術の取り込みの早さ、パフォーマンスの高さがショップブランドの大きな特徴となっている。