日本鉄鋼連盟、11月の鉄鋼生産概況を発表
鉄鋼生産概況2006年11月
粗鋼生産1,001万トン、前月比0.9%減、前年同月比9.5%増
1~11月10,617万トン、前年同期比2.7%増
◎2006年11月の鉄鋼生産動向をみると、銑鉄、粗鋼、熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)のいずれも前月比では減少したが、前年同月比では増加した。
○銑鉄生産は711.7万トンと前月に比べ20.8万トン、2.8%減少、前年同月比6.1%増加となり、前年同月比では5カ月連続の増加となった。
なお、11月の高炉稼働基数は前月と同様35基中28基であった。
○粗鋼生産は1,000.8万トンと、前月比で9.5万トン、0.9%減少、前年同月比では9.5%増加、前年同月比で6カ月連続の増加となり、2カ月連続の1千万トン台乗せとなった。11月としては、1973年の1,030.5万トン(月間2位)に次ぐ過去2番目の水準であった。また、1月から11月までの累計は、10,617.1万トンと、前年同期比2.7%増となった。
11月の炉別生産をみると、転炉鋼は729.1万トンと前月比1.6%減(前年同月比10.3%増)、電炉鋼は271.7万トンと同1.0%増(同7.2%増)となり、前年同月比でみると転炉鋼は6カ月連続の増加、電炉鋼は12カ月連続の増加となった。
11月の鋼種別生産では、普通鋼は791.4万トンと前月比0.4%増(前年同月比11.5%増)、特殊鋼は209.4万トンと同5.6%減(同2.5%増)となり、前年同月比では普通鋼は6カ月連続の増加、特殊鋼は11カ月連続の増加となった。
○熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産は889.8万トンと前月比29.2万トン、3.2%減(前年同月比10.5%増)と、前年同月比では6カ月連続の増加となった。
○普通鋼熱間圧延鋼材(一般)の生産は717.2万トンと前月比16.8万トン、2.3%減(前年同月比12.1%増)と、前年同月比では6カ月連続増となった。
11月の生産品種別では、条鋼類が222.9万トン、前月比0.9%増/3カ月連続増(前年同月比8.4%増)で、前年同月比では14カ月連続して増加し、一方、鋼板類は487.9万トン、前月比3.6%減/2カ月振り減(前年同月比14.0%増)で、前年同月比では6カ月連続増となった。
11月の主要品種の生産内訳をみると、鋼板類では最大のウエイトを占める広幅帯鋼が379.2万トン(前月比2.3%減、前年同月比18.1%増)と、前年同月比6カ月連続で増加、一方、厚板も99.8万トン(同6.8%減、同3.6%増)と、前年同月比3カ月振りの増加となった。条鋼類では小形棒鋼(110.6万トン、同1.0%減、同9.4%増)とH形鋼(40.1万トン、同0.2%増、同7.3%増)が前年同月比で14カ月連続増、大形形鋼(12.9万トン、同0.2%減、同7.7%増)が前年同月比で2カ月振りの増加、中小形形鋼(13.3万トン、0.7%減、同11.1%増)が前年同月比で12カ月連続増となるなど、条鋼類の主要品種では前年を上回る基調が続いている。
○特殊鋼熱間圧延鋼材の生産は、172.6万トンと前月比12.5万トン、6.7%減(前年同月比4.1%増)となり、前年同月比では6カ月連続の増加となった。