ミキモト、福岡県相島で天然の純国産・無病のアコヤガイを使った真珠養殖事業を開始
ミキモト、福岡で真珠養殖事業を展開開始
~新宮町相島に子会社設立~
株式会社ミキモト(中央区銀座 代表取締役社長 田中敏郎)は、福岡県新宮町相島に株式会社ミキモト博多真珠養殖(福岡県新宮町相島 取締役社長 下倉隆)を設立し当地で真珠養殖事業を行うこととなりました。
2000年に福岡県新宮町相島で発見された天然の純国産・無病のアコヤガイを使い真珠養殖事業として福岡県での新たな水産養殖事業を始めます。福岡県で天然のアコヤガイによる養殖を行うことは、病気や交雑貝等による良質真珠の生産量低下が危惧されるアコヤガイの真珠生産に新たな可能性を示唆するものです。この真珠養殖事業の展開は、真珠業界のみならず地域の発展に貢献することを目指します。
新会社では、今後5年を目途に養殖規模で年間20万貝の挿核を、また、将来はミキモトと他に新規漁業者を併せて年間100万貝の挿核(ミキモト30万貝、新規漁業者70万貝)を目標としています。
ミキモト真珠研究所(関連資料参照)は、アコヤガイ養殖等に関する様々な研究を行ってまいりましたが、2001年に福岡県水産海洋技術センターより、相島産のアコヤガイを用いた真珠生産に関する共同研究の提案を受け、九州大学・新宮相島漁協とともに本格的な研究に参画しました。
研究の結果から、相島産のアコヤガイは、(1)日本在来の種「アコヤガイ」であり、(2)無病漁場で育っている「無病貝」であること、また(3)「天然採苗」(天然の稚貝採取)が可能であるために、養殖期間中のへい死が少なく、良質な大珠のアコヤ真珠生産が期待できるという非常に魅力的な要件を満たしていることがわかりました。こうした共同研究活動による成果と福岡県のご支援を受け、この度、ミキモトは真珠養殖事業を行うことを決定いたしました。
創業者・御木本幸吉が1893年に世界で初めて真珠養殖を成功させてから114年を経て、ミキモトが福岡県新宮町相島で、近年減少の一途を辿る最高品質の大珠アコヤ真珠の安定的な供給を確保できることは、宝飾業界の新しい幕開けともいえるものです。日本の真珠の魅力を国内外により一層広めることで、真珠業界及び福岡県の新たな水産養殖事業の発展に寄与してまいります。
■株式会社 ミキモト博多真珠養殖
【本社所在地】 : 福岡県糟屋郡新宮町大字相島1354番地
【代表者】 : 取締役社長 下倉隆(株式会社ミキモト取締役)
【創業】 : 平成19年1月予定
【資本金】 : 1,000万円
【従業員数】 : 12名(うち10名は地元雇用の予定)
※ 「相島概要」や参考画像は添付資料を参照