松下、京都放送に肖像権に配慮したデータ放送向け画像配信システムを納入
京都放送で試験運用開始
肖像権に配慮したデータ放送向け画像配信システムを開発・納入
街頭カメラのライブ画像をデータ放送で配信
松下電器産業株式会社 パナソニック システムソリューションズ社(本社 神奈川県横浜市、代表者 遠山 敬史)は、株式会社京都放送(本社 京都府京都市、社長 中澤 隆司)からの受託により、「肖像権に配慮したデータ放送向け画像配信システム」を開発・納入しました。京都放送では、2006年12月末から試験運用を開始しています。
本システムは、「お天気カメラ」や「道路・河川監視カメラ」等の屋外に設置された様々な街頭・監視カメラから取得した画像から、人物が写り込んだ画像を自動的に検出することで、肖像権やプライバシーに配慮した画像をデータ放送で視聴者に提供するものです。
京都放送では、2004年度から、府下に設置した街頭・監視カメラのライブ画像をデータ放送で提供し、河川や道路などの状況を身近なデジタルテレビで視聴できるようにしており、視聴者から好評を得ています。近年、街頭・監視カメラのライブ画像を放送等で配信する場合には、肖像権やプライバシーに配慮した基準での公開が求められて来ています。地方放送局等においては、限られた人員で効率的にサービスを提供するため、自動的に画像判定・削除が図れ、さらに自社管理外の街頭・監視カメラの画像を使用する際にも効率的に対応できるシステムが求められていました。
今後、京都放送では約2ヶ月間をかけて試験運用を実施、画像判定のためのパラメータの調整などを行った後、本格稼動を開始する予定です。
今回開発したシステムは、通信と放送を融合した監視映像の肖像権・プライバシーの保護という新たな市場を創造する可能性を秘めており、京都放送との試験運用を経て事業展開を検討していく予定です。
※本システムは、株式会社京都放送が申請し、独立行政法人情報通信研究機構(NICT)によって通信・放送融合技術開発促進助成事業として2006年度に採択された開発成果の一つです。
【システムの特長】
1. 人物検出技術を活用
当社の動画像認識技術である「人物侵入検知機能(AVMD:Advanced Video Motion Detection)」と「人物顔検出機能」を複合的に活用し、自然界の動きや人工物に左右されず、人物だけを検知
(※)天候、照明等の条件によっては、人物だけを検知できない場合があります。
2. 放送局の運用に対応した管理機能の実現
ライブ画像をデータ放送で配信する際の、カメラ接続設定、モニタリング、公開管理等の一連のオペレーションをWebブラウザによる簡易な操作で実現
3. 放送局システムに求められる高信頼性の実現
複数サーバの非常時自動切換えなどのフェールセーフ機能の実装とハードニ重化などのシステム構成機器の冗長化により、放送局の運用に求められる高い信頼性を実現