協立電機、差異を細かく計測できる半導体電子基板用の外観計測検査機を発表
新製品発表のお知らせ
当社はITとファクトリーオートメーション(FA)の融合分野であるインテリジェントFAシステムの開発・設計を軸に事業展開しており、この一環として昨今半導体電子基板の検査システムの開発・製造に注力しておりますが、このたび子会社「協立電機カナダ株式会社」、「協立テストシステム株式会社」と共に半導体電子基板用「外観計測検査機Focus 5000 GX」を開発し、1月17日より19日まで東京ビッグサイトで行われる展示会エレクトロテスト・ジャパンで展示・公開することになりましたのでお知らせいたします。
記
1、新製品名
「外観計測検査機 Focus(フォーカス)5000 GX」
2、新製品の内容
半導体電子基板の検査方法には、インサーキットテスタ、ファンクションテスタのような電気的検査方法と画像処理による外観検査方法がありますが、電子基板の稠密化等により外観検査の重要性が増してきております。
斯かる市場の方向性を勘案し、当社では外観計測検査機を開発してまいりましたが、この度開発に成功し、展示会で展示・公開することになりました。
なお、当社の開発した外観計測検査機はこれまでの他社製品とコンセプトが異なり、検査機というより計測機或いは計測検査機と呼ぶべき性能を備えております。
3、新製品の発表日
平成19年1月17日(発売開始は平成19年春を予定)
4、新製品の仕様
・カメラ/画像分解能300万画素デジタルカメラ/15.6ミクロン/画素
・被検査基板サイズ 最大510×460mm、最小50×50mm
・測定部XY 移動最高速度 500mm/秒
・XY移動繰り返し精度 10ミクロン以下
・外形寸法 W 110×D 100×H 160cm
・価格 「外観計測検査機 Focus 5000 GX」 定価 980万円
5、新製品の特徴
当社の開発した外観計測検査機はこれまでの他社製品とコンセプトが異なり、検査機というより計測機或いは計測検査機と呼ぶべき性能を備えております。
(1)従来の他社製品では、通常正しく製作された電子基板を標準品サンプルとし、そのサンプルとの比較・差異分析により合格・否合格判定をしておりましたが、Focus 5000 GXでは、デジタルカメラで取った各種照明条件での画像を独自の画像計測解析ソフトにより、部品のズレ、半田付けの品質状態などを計測し、その測定値と設計製作期待値との差異を計測します。
(2)大量数の基板生産においては、製造された基板の計測値を蓄積して統計処理し、平均値、偏差値から生産品質指数の計算が可能になります。
(3)測定値が蓄積された過去の統計傾向から外れた時点でアラームを発することが可能になり、製品不良が発生する前に生産工程での微妙な変化と不具合を検出し、不良発生を予知・予防することが可能になります。
(4)少量生産の場合には、検査プログラムや詳細判定規格を設定せず、専用の統計ソフトツールにより計測し、計測数値の悪い順にその個所の画像を目視確認できます。
(5)従来の外観検査機では検査対象の基板が変わる度にプログラミングが必要となりましたが、Focus 5000 GXでは基板設計のCADデータと内部のライブラリーデータによりプログラミング無しに計測検査可能となっているため、従来の検査機と異なり、プログラミング時に標準サンプル基板が必要ありません。
このような計測検査を可能にしたのは、高精度のXY移動機構、及び独特の優れた光学系設計により鮮明な画像が得られるため、明暗(被照射部、陰影部)部分の違いが計測しやすく数値処理が可能になったためであります。
また、300万画素という高性能カメラを使用することにより、画像フレームを大きくでき、カメラの移動回数を減らすことに成功したこと、更にデュアルコアのパソコンを使用することにより、制御と画像処理を並列で行うことが可能となったことにより大量の画像計測の演算処理をしながら高速検査を行うことが可能になりました。
6、新製品の売上高への影響
新製品「外観計測検査機 Focus 5000 GX」の売上は初年度(2007年6月期)2億円を見込んでおりますが、収益面に与える影響は軽微で、新製品の発売に伴う業績予想の修正はありません。
以 上