生研センター、使用済み農用ゴムクローラ対象の芯金・ゴム分離回収システムを開発
使用済み農用ゴムクローラの芯金・ゴム分離回収システムを開発
- 芯金の鉄材再資源化等によるリサイクル処理の推進をめざして -
生研センターは、使用済み農用ゴムクローラを対象とした芯金・ゴム分離回収システムを開発しました。このシステムにより、芯金を鉄材として回収し資源の有効利用に寄与するとともに、ゴムは廃タイヤと同様の利用(例えば製紙・セメント業などの熱源用途)が可能です。今後、その実用化に向け、産業廃棄物中間処理施設等において実証試験を行っていく予定です。また、本システムは、平成18年度埼玉県発明創意くふう展において埼玉県知事賞を受賞しました。
【 構成・機能 】
芯金・ゴム分離回収システムは、(1)切断装置、(2)受け渡し装置及び(3)分離装置で構成されています(図1)。
(1)切断装置は、口開けされた帯状のゴムクローラ(幅110mm~600mm)を対象に、芯金と芯金の間を任意の間隔で切断します。クローラを供給台へ載荷するにはウィンチを利用し、その後は連続自動切断が可能です。
(2)受け渡し装置は、切断作業と分離作業を作業者一人で連続して行うための装置で、芯金1個単位に自動切断された小片を分離装置の運転者近傍まで搬送します。
(3)分離装置は、切断装置により芯金1個単位に切断された小片から芯金とゴム体(スチールコードを含む)に分離します。
なお、切断装置は、直径750mm程度までの廃タイヤも、手動運転により小片状に切断処理できます。
・図1 芯金・ゴム分離回収システムの概要
・図2 処理の流れ
(※ 関連資料を参照してください。)