ジェトロニクス、「総合アンチ・マネー・ロンダリング・ソリューション」の戦略を発表
情報技術サービスのジェトロニクス
『総合アンチ・マネー・ロンダリング・ソリューション』の戦略を発表
―本邦初のマルチ金融メッセージ対応フィルタリング・ソリューション―
さまざまな金融メッセージのフィルタリングに対応
ジェトロニクス株式会社(以下、ジェトロニクス)は、金融機関向けに、アンチ・マネー・ロンダリング(以下、AML)のコンサルテーションからインプリメンテーションまで、ワンストップで提供する総合AMLソリューションの戦略を、本日発表いたします。
ジェトロニクスはこの戦略の第1弾として、日本語カナ対応機能を搭載した統合型フィルタリング・ソリューションの開発を予定しており、市場戦略やプライシングなどのビジネスプラン策定を進めております。このフィルタリング・ソリューションは、業界でも定評のある高精度なフィルタリング・パッケージアプリケーションをリニューアルするもので、ジェトロニクスはすでに、そのベースとなるパッケージアプリケーションを複数の国内大手金融機関のSWIFTメッセージに導入した実績を持っております。リニューアル・バージョンは、アルファベットベースの日銀ネット外為円決済メッセージに適用できるばかりでなく、日本語カナ対応機能を搭載するため、全銀ネットの内国為替メッセージや、日銀ネット当座預金の付記メッセージにも対応できるようになります。こうした国内のさまざまな金融メッセージに対応するフィルタリング・ソリューションは、現在市場には存在せず、当社はこの分野で本邦初の提供を目指しております。
AMLは金融機関の緊急課題
米国を筆頭に海外では、法制度や金融検査基準の改訂によるマネーロンダリング対策はすでに整い、今では各金融当局からいっそう厳格な運用が求められるフェーズに移りました。海外に営業拠点をおくグローバルな金融機関だけでなく、日本国内においてもその潮流はもはや避けられない状況です。本年1月には、FATF(金融活動作業部会)の「テロ資金供与に関する特別勧告」に基づく「本人確認法施行令」が施行され、いま現在もAMLのガイドライン「40項目の勧告」に応えた形で新法の制定が進むなど、AMLの法制化の動きが活発に進んでいます。また、現在は金融庁に所属するFIU(特定金融情報室)は、「疑わしい取引」の届出義務対象が広がることを受けて、今春より国家公安委員会が管理する警察庁に移されます。
こうしたAMLを取り巻く環境の変化への対応と、矢継ぎ早に施行される規制への準拠が求められている国内の各金融機関は、早急に必要な対策を講じることを余儀なくされると予想されています。
ジェトロニクスの『総合AMLソリューション』戦略
ジェトロニクスは、1)フィルタリング、2)プロファイリング、3)KYC(Know Your Customer)の3分野をカバーする総合的なAMLソリューションの提供を予定しており、それぞれ以下のように取り組んでおります。
1)フィルタリング:当局や金融機関で定める「ブラックリスト」と取引明細を照合し、疑わしい取引先の監視を行う
ジェトロニクスの日本語カナ対応機能を搭載した統合型フィルタリング・ソリューションは、海外及び国内の取引のフィルタリングに必要な機能をすべて網羅。現行稼動システムへの影響を極力抑えながら、統合的に監視することが可能になるため、システム投資の費用対効果を最大限に引き出し、お客様はリターンを十分に享受することができます。
ジェトロニクスの得意分野の一つであるSWIFTシステム(実績3.参照)や、当社が大手金融機関で圧倒的なシェアを持つ日銀ネット接続システム(実績1.2.参照)と連携すると、このソリューションの利点が最大限に活用されます。当社は、最適なシステム構築のコンサルテーションからスムーズなインプリメンテーションまで、全面的にサポートできることが強みです。
また、全銀システムの内国為替メッセージや新規口座開設における口座名義人の本人確認のフィルタリングには、日本語カナ対応機能が必須となりますので、ジェトロニクスはこの統合型フィルタリング・ソリューションを有効に活用し、金融機関が選択している各々の金融メッセージ基盤にフィットしたシステム構築を提案いたします。
さらにジェトロニクスは、中小金融機関向けの共同利用サービスを展開しているサービスプロバイダーにも、日本語カナ対応のフィルタリング・ソリューションを提供していく予定です。当社は既に、SWIFTの共同利用サービスを運営しているサービスプロバイダーに、SWIFTメッセージに対するフィルタリング・ソリューション(実績4.参照)を提供しております。
2)プロファイリング:過去の取引の履歴を蓄積し、その傾向分析から通常と異なる「疑わしい取引」を検知する
ジェトロニクスは、フィルタリングのみならず、プロファイリングの分野についても、すでに複数の大手金融機関においてインプリメンテーション・サービスを開始(実績5.参照)しており、今後さらにコンサルテーションにも注力してまいります。
3)KYC:顧客の本人確認を含めた身元確認に必要な情報の管理と、マネーロンダリングのリスク値を分析・評価する
フィルタリングとプロファイリングにはKYCの実装が大きく関わってきますが、当社はAMLソリューションにおける豊富な実績を基に培ったAMLコンプライアンス業務とシステムのノウハウを蓄積しており、専門性の高いコンサルテーションを行っています。
ジェトロニクス常務取締役金融事業本部長の武井秀之は、今回発表した『総合AMLソリューション』の戦略について、次のように述べています。
「金融ソリューションの分野で当社がこれまでに積み重ねてきた実績を、お客様に高く評価していただいていることに先ずは御礼申しあげます。金融機関においてAML関連の緊急かつ膨大な作業量の増加が予想されるなか、引き続きお客様のご期待にお応えするべく、当社の今までのノウハウを結集し、お客様のニーズを的確に反映したAMLソリューションをご提供していく所存です。」
今後ジェトロニクスは、これまでのAMLソリューション導入実績に加えて、日本語カナ対応機能を搭載した統合型フィルタリング・ソリューションの開発を推進し、日本の金融マーケットに向けてAML関連のソリューションを総合的にワンストップで提供してまいります。
※以下は添付資料を参照