NTTアイティ、3次元映像装置「スペースイリュージョン」に大型ディスプレイを追加
立体メガネ不要の3次元映像装置『SpaceIllusion』
新たにプロジェクタ投射型の大型ディスプレイを製品化し販売開始
~ 映像2D-3D変換サービスとOpenGL対応で既存コンテンツの活用も容易に ~
NTTアイティ株式会社(以下:NTTアイティ、本社:横浜市中区、代表取締役社長:岡田和比古)は、裸眼で立体表示が可能な3次元映像装置「SpaceIllusion(スペースイリュージョン)」にプロジェクタ投射型の大型ディスプレイを製品化して追加し、平成19年4月2日より販売開始いたします。
「SpaceIllusion」は、これまで液晶パネルを用いた3.5~15インチサイズ程度の製品を中心にご提供してまいりましたが、大型化のご要望にお応えし、このたび、プロジェクタを用いた投射方式の採用による40インチを超える大画面での立体表示が可能となりました。
「SpaceIllusion」は、長時間見続けても目が疲れない立体方式を採用しています。3D表示時にも解像度が落ちないクリアで美しい映像で、2D表示と3D表示を同時に表示することができます。
また、既存コンテンツを「SpaceIllusion」で簡単に活用していただくため、OpenGL(*1)対応ドライバソフトのご提供と、通常の2D映像を3D映像に変換するサービスを併せて提供開始いたします。
大型ディスプレイの追加と、既存コンテンツ活用の容易化により、アミューズメントやイベント、広告などさまざまな分野で立体表示を活用していただくことが可能となりました。
■ 製品開発の経緯
NTTアイティは、NTTサイバースペース研究所が開発した新立体画像表示原理(DFD方式)(*2)を基に、立体メガネが不要で、長時間見続けても疲れないという優れた特長を持つ3次元映像装置「SpaceIllusion」の製品化を行い、3.5~15インチサイズの液晶パネルを用いた製品の販売を2005年9月より行ってまいりました。適用分野としては、主としてアミューズメントや車載組み込み用途などへの展開を図ってきましたが、その際にお客様から、より大きな画面で表示できないかというご相談を多くいただき、ご要望にお応えするため画面の大型化が容易なプロジェクタによる投射方式を採用した装置を製品化しました。
さらにオプションとして、OpenGLで描画される既存の3Dコンテンツをそのまま「SpaceIllusion」に表示できる「OpenGL対応ドライバソフト」ならびに、通常の既存の2D映像コンテンツを「SpaceIllusion」の3Dコンテンツに変換する「2D-3D変換サービス」をご提供します。オプションとして提供されるこれらのソフトウェアやサービスを併せて利用することで、特別な撮影装置を用いたり、専用のコンテンツを新規に制作しなくても、お手元にある既存コンテンツを手軽に活用いただけます。
■ 投射型「SpaceIllusion」の特長
(1)立体錯視現象を利用しており、立体メガネが不要で長時間見続けても目が疲れない。
生理的な不自然さのない立体表示のため、アイキャッチ効果はもちろん、商談等でじっくり立体画像を見せるような場面にも活用できます。
(2)2Dと3D表示時の解像度が同じ。
立体表示時においてもプロジェクタやLCD本来の解像度を損なわないため、クリアで美しい表示が可能です。細かい文字の表示にも適しています。また、2D表示と3D表示を混在させることも可能です。
(3)CGゲームやDVD、映画といった既存のコンテンツも簡単に立体表示できる。
OpenGL対応ドライバソフトを使えば、オリジナルソフトに手を加えることなく、CGゲームやCADソフトを立体表示できます。また、2D-3D変換サービスにより、通常のカメラで撮影された映像も立体表示できます。
(4)液晶パネルの大きさに左右されず、大型化しやすい。(シースルー型)
(5)市販機器の組み合わせで、大型立体表示を実現。
特殊なスクリーンを用いますが、それ以外のプロジェクタや液晶ディスプレイ等の機器は、市販品を組み合わせることができます。お客様のお手持ちの機器と組み合わせた構成も対応いたします。
■ 投射型「SpaceIllusion」の製品構成
(※ 関連資料を参照してください。)
■ オプションソフトウェアと変換サービス
1.OpenGL対応ドライバソフト
OpenGLによりグラフィックスが描画される環境では、3次元形状モデルを含むコンテンツから奥行き情報を自動抽出し、リアルタイムに立体表示することができます。
(注)アプリケーションによっては正常に動作しない場合もあります。
2.2D-3D変換サービス
通常のカメラで撮影した自然画など、奥行き情報を持たない既存の2Dコンテンツから、立体表示用画像を作成します。実写映像の立体表示が容易に実現できるため、既存コンテンツを簡単に活用することができます。
*図 既存コンテンツの活用例
(※ 関連資料を参照してください。)
■ 価格
(※ 関連資料を参照してください。)
■ 販売開始時期
販売開始:平成19年4月2日(月)
■ 適用例
・広告や各種イベントなどの映像展示
・博物館、科学館などの展示や施設内の各種案内
・ショールームでのプレゼンテーション
・アーケードゲームなどのアミューズメント
*『SpaceIllusion』はNTTアイティの登録商標(出願中)です。
( 用語の解説 )
(*1)OpenGL
CADやコンテンツ制作、エンターテイメント、ゲーム開発、製造、医療、Web3D等で広く用いられる3Dグラフィックスのためのプログラムインターフェイス。
(*2)DFD(Depth Fused 3-D)方式
一般画像において、明るさの異なる同一の画像を重ねて表示することで、立体錯視現象により連続的な奥行き感を表現する立体表示方式。