日立アプライアンス、高効率ターボ冷凍機シリーズから大容量3機種を発売
高効率ターボ冷凍機「HC-F-GXシリーズ」のラインアップに
大容量3機種を追加
日本、中国2カ国にて生産
日立アプライアンス株式会社(取締役社長:石津 尚澄)は、オゾン層破壊係数ゼロの冷媒であるHFC-134aを採用した高効率ターボ冷凍機「HC-F-GXシリーズ」において、新たに大容量の1,600、1,800、2,000冷凍トン*1の3機種を開発し、ラインアップに追加しました。この3機種は、ともにCOP(エネルギー消費効率)6.4を実現しています。今回開発した大容量機種は、日本市場以外にも、成長著しい中国市場を最重要市場として見据え、両国にて生産します。
*1:1冷凍トン:0℃の水を24時間で0℃の氷にするために取り去る熱量のこと。一般的に米国冷凍トンが使用される。
1米国冷凍トン=3,024kcal/h=3.517kW
1,600冷凍トン=5,627kW、1,800冷凍トン=6,330kW、2,000冷凍トン=7,034kW
近年、ターボ冷凍機市場において、日本では、半導体や液晶パネルなどの電子デバイスの工場設備投資が大型化傾向にあり、海外においても、都市部での大型再開発事業や地域熱供給施設の導入など大容量化や高効率化のニーズが高まっています。特に、中国では省エネ対策が緊急的な政策課題として位置付けられており、2006年から実施されている第11次五ヵ年計画においても「資源節約型の社会の構築」を最重要課題として、ターボ冷凍機にもエネルギー効率等級(省エネ等級)の表示指標を設けています。
今回、新たに密閉型の大容量冷媒冷却電動機を開発したことにより、これまで最大冷房能力が1,500冷凍トン*2であった「HC-F-GXシリーズ」の能力を、2,000冷凍トンまで高めるとともに、圧縮機の効率向上により、COPを6.4まで引き上げています。これは、中国のエネルギー効率等級の表示指標ではCOP6.6に相当し、最高級の「エネルギー効率1等級」基準であるCOP6.1以上を大幅に上回っています。日本の約4倍はある中国のターボ冷凍機市場において、現在、圧倒的なシェアを占めている米国メーカーも、「エネルギー効率1等級」製品は投入しておらず、当社はこの製品を足掛りに、中国への積極拡販を進め、シェア拡大を図っていきます。生産拠点としては、日本市場向けは土浦事業所(茨城県土浦市)で生産し、最重要市場である中国をはじめ、東南アジア、中近東などの海外市場向けには中国にある当社グループ会社である広州日立冷機有限公司(中国広東省広州市)で生産します。
*2:1,500冷凍トン=5,275kW
今後は、2008年春には、4,000冷凍トン*3まで冷房能力を拡大する方針で、開発を更に進めていきます。
*3:4,000冷凍トン=14,068kW
なお、本製品は、2007年4月4日~6日に中国の広州で開催される「第18回中国国際制冷、空調、供暖、通風及食品冷凍加工展覧会(略称:中国制冷展2007)」においても紹介する予定です。
【 新製品概要 】
項 目:内 容
冷房能力:1,600~2,000冷凍トン
標準温度条件:冷水 12/7℃、冷却水 32/37℃
主電源電圧:6,000V、10,000V
COP(エネルギー消費効率):6.4(JIS基準)
6.6(中国エネルギー効率等級基準)
据付寸法:長さ6.9m、幅3.4m、高さ3.5m(2,000冷凍トン)
以 上