サイバネットシステム、ANSYS最新バージョン11.0日本語版の国内出荷を開始
ANSYS最新バージョン11.0日本語版国内出荷開始のお知らせ
~運動力学解析分野において機能向上を実現~
サイバネットシステム株式会社(東証第一部、本社:東京、資本金:9億9500万円、代表取締役社長:田中邦明、以下“サイバネット”)は、米国ANSYS社(米国NASDAQ 市場上場ANSS、本社:米国ペンシルベニア州キャノンスバーグ市、社長兼最高経営責任者:ジェームス・イー・キャッシュマン、以下“アンシス社”)が開発・販売・サポートする汎用有限要素法解析ツールANSYSの最新バージョン11.0日本語版(以下“ANSYS11.0”)の国内出荷を4月2日より開始することをお知らせいたします。
ANSYS11.0では、待望の弾性体と剛体の運動解析機能が追加されました。今までANSYS Workbench環境では使用できなかった時刻歴応答解析の機能追加により、運動力学解析分野において飛躍的な機能向上を実現しています。その他にも、接触機能や構造動解析機能の大幅な強化、そして、ソルバーテクノロジーやリモート解析機能等の様々な機能強化を実現しています。
主な機能強化==================
■弾性体運動解析機能(Flexible Body Dynamics)
機械構造を検討する際、製品の動作や干渉の問題、またはこれらにより発生する力、速度や加速度といった様々な運動特性を把握する必要があります。弾性体運動解析機能(時刻歴応答解析)は、弾性体部品の変形を加味したうえで、これらの運動特性を把握することができる機能で、慣性力効果や減衰効果を考慮した構造において、時間に応じて変化する変位・ひずみ・応力・力の決定に使用できます。また、線形はもちろん、大変形・塑性・接触・超弾性など、すべての種類の非線形問題に対応しています。各部品に対して、弾性体/剛体の変更が可能となっており、全てのパーツが剛体、または混在していても解析を行うことができます。
■剛体運動解析機能(Rigid Body Dynamics)
新しく開発された剛体運動解析専用のソルバーを使用した解析機能です。全ての部品が剛体で定義された場合のみ使用可能で、ジョイントおよびバネによって接続された剛体アセンブリの動的応答を解析します。弾性体運動解析機能に比べて計算時間が圧倒的に早くなります。
■構造動解析機能
構造ソリッド要素におけるジャイロ効果を考慮した回転体の振れまわり挙動解析が可能になりました。
軸受のベアリング要素(COMBI214)が開発されました。
初期応力を含む回転構造のキャンベル線図の生成や、回転構造の軌道運動の表示機能が追加されました。キャンベル線図とは、縦軸に周波数、横軸に回転数をとった図で、これによって、回転速度とモードの関係を明らかにすることができます。
モード重ね合わせ法による応答解析の精度を改善するために、剰余剛性法が利用可能になりました。この手法では、固有値解析において、あまり多くの固有振動数およびモードを計算しなくても精度が維持できます。
■要素テクノロジの追加
複合材が関係した解析で重要な役割を果たす最新の要素テクノロジを用いた高次のシェル要素が開発されました(SHELL281)。
3次元のスミア補強要素が開発されました(REINF265)。これによって、繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastics)のような、積層形式で、等間隔にガラス繊維のような補強材が追加されているようなモデルを構築できます。
■接触機能の強化
3次元の線-面接触をモデル化できるようになりました。この機能強化により「ビーム対ソリッド」および「シェルエッジ対ソリッド」の3次元接触構造解析で使用できます。
新しい剥離の機能によって固着接触の分離が可能になりました。この機能を用いて、固着接触を使用してモデル化された境界面の層間剥離現象を解析できます。
剛体をモデル化するために、多点拘束接触の剛体面拘束機能を利用できるようになりました。
剛体運動は、剛体面拘束のパイロット節点における自由度で規定され、剛体の形状、質量、および回転慣性が正確に表現されます。
■ソルバーテクノロジーの強化
Distributed ANSYS(分散処理システム)のスケーラビリティと負荷をバランスよくコントロールする機能が大幅に改善されました。その結果、前バージョンに比べ30パーセントのスピードアップが実現されています。
VT Acceleratorモジュールによって、非線形解析と時刻歴解析、そして構造と高周波電磁場の両方の周波数応答解析において、大幅な解析スピードの向上が実現されました。VTAcceleratorモジュールは全体的なイタレーション数を減少させるために、級数展開を利用したテクノロジをベースとしたアルゴリズムを使用します。このオプションはHPCライセンスを必要とします。
固有値解析において、ブロックランチョスアルゴリズムとPCGソルバーをベースとしたPCGランチョスモード抽出法が用意されました。PCGランチョス法は、大規模解析(100万以上の自由度を含む)に対してロバストで効果的なオプションを提供します。
■リモート解析機能の強化
より処理能力の高い遠隔操作可能な計算専用マシン(リモートマシン)に解析プロセスを負荷分散するためのツールであるリモート解析マネージャの機能が拡張されました。これより、リモートマシンまたはリモートプロセッサで解析を容易に実行できるようになりました。拡張された機能には、WindowsサポートおよびUnix/LinuxとLSFとの統合が含まれます。
■CATIA V5インターフェースの追加
ジオメトリインターフェースにCATIA V5 CADNEXUS/CAPRI CAE Gatewayが追加されました。これにより、CATIA V5 CADとの連携やパラメータの転送を許すため、パラメトリック解析が可能となります。
このたびリリースされましたANSYS11.0では、今回ご紹介しました内容のほかにも、様々な機能が追加されております。今後も発展し続けるANSYS製品にぜひご期待ください。
対応プラットフォーム==================
■Windows XP x64 (AMD64、EM64T)※
■Windows 32-bit (2000、XP)※
■HP PA8000 (HP-UX)
■HP Itanium (HP-UX)
■IBM AIX (AIX)
■Sun UltraSPARC (Solaris)
■Fujitsu PrimePower (Solaris)
■SGI (IRIX64)
■Linux Intel IA-32、IA-64 (Red Hat、SuSE)
■Linux Intel Xeon EM64T (Red Hat、SuSE)
■Linux AMD Opteron64 (Red Hat、SuSE)
インストールメディア==================
■インストールメディアは全てDVDとなります。これ以降のバージョンではCDによるメディアの作成、配布は行いませんので予めご了承ください。
価格==================
■別途お問い合わせ下さい。
なお、教育機関向け製品は別途特別価格でご用意しております。
米国アンシス社について
米国アンシス社は、1970年にSwanson Analysis Systems社として設立され、航空宇宙、自動車、機械、電機、電子、医療工学など幅広い産業の製品開発に携わるエンジニアや設計者のためのシミュレーションソフトウェアを開発、全世界へと提供してまいりました。そして、設計の初期段階から試作実験と最終評価までの段階において、高速かつ効果的な製品開発を行えるように、オープンで柔軟性の高いソリューションを開発し続けています。
ANSYS社に関する詳細は、下記Webサイトをご覧下さい。
http://www.ansys.com.
サイバネットシステム株式会社について
当社は、科学技術計算分野、特にCAE関連の多岐にわたる先端的なソフトウェアソリューションサービス提供を行っており、電気機器、輸送用機器、機械、精密機器、教育・研究機関など様々な業種および適用分野に対してソフトウェア、教育サービス、技術サポート、コンサルティング等を提供しております。取扱い製品は、構造解析、伝熱解析、電磁場解析、熱流体解析、音響解析、機構解析、制御系解析、通信システム解析、信号処理、光学設計、照明解析、高周波回路解析、MEMS 設計解析など多様かつ世界的レベルのCAEソフトウェアであり、様々な顧客ニーズに対応しております。
サイバネットシステム株式会社に関する詳細は、下記Webサイトをご覧下さい。
http://www.cybernet.co.jp
註 CAE:Computer Aided Engineering
コンピュータによる工学的数値解析・シミュレーション
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メカニカルCAE 事業部マーケティング室
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