サンディスクとソニー、高速転送可能な大容量メモリーカードの技術仕様策定に合意
サンディスクとソニー、業務用ビデオカメラ向けの
高速データ転送が可能な大容量メモリーカードの技術仕様の策定に基本合意
サンディスクコーポレーションとソニー株式会社は、このたび、ExpressCard(TM)規格を採用し、高速転送技術を用いた「SxS(TM)(エス・バイ・エス)メモリーカード」の技術仕様(以下、仕様)を共同で策定することに基本合意致しました。両社は今後、具体的な策定作業に向け協議を進めてまいります。
両社は、これまでのフラッシュメモリーカードでの協業を通じて培った強い技術力を活かし、このSxS(TM)メモリーカード仕様によって業務用カムコーダーおよび映像編集システム用途に要求される高い性能と信頼性を満たすメディアを実現、ワークフローの効率化に貢献することをめざしています。
このSxS(TM)メモリーカード仕様はExpressCard(TM)規格に準拠しており、高速なPCI Express(TM)インターフェースを通じて信号を変換せずにデータを高速で直接転送することができます。ExpressCard(TM)規格は、従来のPCカード(TM)規格に代わる拡張カードとして、近年PC業界での普及が急速に進んでおります。
SxS(TM)メモリーカード仕様に基づいたSxS(TM)メモリーカードは、ソニー製業務用カムコーダー、“XDCAM EX(TM)”シリーズで採用される予定です。SxS(TM)メモリーカードの出荷は2007年中を予定しています。
<主な特長>
1.大容量データの高速転送
SxS(TM)メモリーカードは、世界で初めて*1PCI Express(TM)インターフェースを採用したリムーバブルメディアです。PCI Express(TM)のインターフェース速度(理論値)は最大2.5ギガbpsであり、従来のPCカード(TM)規格準拠のメディアと比較して約2倍の高速なデータ転送が可能です。さらに、機器とカード間の通信において、フラッシュメモリー制御に最適化した独自のプロトコルを採用しているため、業務用カムコーダーで撮影した高解像度ビデオなどの大容量データを、メディアからPC等の映像編集機器へ高速で転送することが可能です。SxS(TM)メモリーカードの転送速度は、800Mbps(ターゲット値)で開発を進めています。*2
2.小型化
SxS(TM)メモリーカード仕様は、ExpressCard(TM)で規定されているサイズのうち、ExpressCard(TM)/34 タイプ(幅34mm×長さ75mm×厚み5mm)を採用しているため、従来のPCカード(TM)と比べて、大容量でありながら大きさが約1/2という小型のメモリーカードを実現。SxS(TM)メモリーカードを採用する業務用カムコーダー本体の小型化、軽量化に貢献します。
○サンディスクコーポレーション チェアマン兼CEO、エリ・ハラリのコメント
サンディスクコーポレーションとソニー株式会社は、業務用カムコーダー向けのハイパフォーマンスかつ大容量のレコーディングソリューションにおいてリーダーシップを担うという、共通のゴールを持っています。わたくしはソニー社とサンディスク社の長年にわたる親密な関係を誇りに思い、そして今後もSxS(TM)メモリーカードによって完成されるエキサイティングな新製品が今後発売される日を心待ちにしています。
○ソニー株式会社 執行役 副社長 中川 裕のコメント
ソニー株式会社は、これまでにサンディスクコーポレーションともに「メモリースティックPRO」フォーマット(2003年)、携帯電話などに適した小型の「メモリースティックマイクロ」(2005年)、ギガバイトレベルの大容量データ高速転送に適した「メモリースティックPRO-HG」(2006年)等の共同開発を行い、近年ではエンタテインメント領域などにおいてもメモリースティックフォーマットの普及を推進してきました。今回、この協業をさらに発展した形で業務用カメラシステム用途に必要とされる大容量データを、高速に扱うことができるSxS(TM)メモリーカードの技術仕様に関する共同策定の発表ができることを嬉しく思います。このSxS(TM)メモリーカードが、業務用カメラシステム用途においてより幅広く活用され、ワークフローの効率化に貢献できることを目指していきます。
*1:2007年4月16日時点。(ソニー及びサンディスク調べ)
*2:最適化されたホスト機器の場合。
※ SxSメモリーカード、メモリースティック、メモリースティック PRO、メモリースティック マイクロ及びメモリースティックPRO-HGは、ソニー株式会社の登録商標または商標です。