トヨタ、富士重工の北米工場で「カムリ」の委託生産を開始
トヨタと富士重、富士重北米工場でのトヨタ車ラインオフ式を実施
トヨタ自動車(株)(以下、トヨタ、本社:愛知県豊田市、社長:渡辺捷昭)と富士重工業(株)(以下、富士重、本社:東京都新宿区、社長:森郁夫)は、現地時間4月20日13:50(日本時間4月21日2:50)に、富士重の北米生産拠点であるSubaru of Indiana Automotive,Inc.(以下、SIA)で、トヨタ車カムリのラインオフ式を実施した。
ラインオフ式は、ミッチ・ダニエルズ インディアナ州知事の他、多くの来賓を迎え、トヨタの渡辺捷昭社長、富士重の森郁夫社長、SIAの及川博之会長、笠井雅博社長らの出席のもと行われた。
席上、富士重の森社長は、「このプロジェクトは非常に短い期間でのチャレンジだったが、それをやり遂げた皆さんに感謝したい」と述べた。
また、トヨタの渡辺社長は、「カムリの生産準備を通じ、お互いの優れた点を学ぶことができたことは、プロジェクトの大きな成果だ」と述べた。
両社は、開発、生産の分野における相互の経営資源の活用や、技術面の補完を図り、相互にシナジー効果を発揮する枠組み、協業案件の検討を進めていくことで、2005年10月に基本合意に達し、2006年3月には、トヨタ車をSIAに生産委託を行うことで合意し、生産準備を共同で進めてきた。
SIAへの生産委託に関しては、北米向けのカムリを、2007年より年間10万台の生産能力のもとで生産を開始することで合意している。SIAでは2つの生産ラインを保有しており、レガシィ、アウトバック、およびトライベッカの生産を1ラインに統合した上で、もう1ラインを改造し、トヨタの生産技術・生産方式を導入して、カムリを生産する。これによりSIAの総生産能力は年間約24万台に達するとともに、SIAでのカムリのフル生産時には新規に約1,000名の雇用増となる予定である。
なお、両社は、さらなる関係強化による、長期的な相互の競争力強化と発展に向けた包括的な協業の枠組みを、継続的に協議していくことを合わせて確認している。
<SIAでのトヨタ車生産概要>
・生産車種:北米向けカムリ
・生産能力:約10万台/年 ※SIA全体では約24万台/年
・新規投資:約2.3億ドル
・新規雇用:約1,000名(フル生産時)
・生産開始:2007年4月
以上