富士経済、中国の菓子加工品・農水畜産加工品など26品目市場の調査結果を発表
中国の菓子加工品、農・水・畜産加工品など26品目市場の調査を実施
―2007年予測 2桁成長が続く中国の食品市場は、6,964億元(前年比14.9%増)―
総合マーケティングビジネスの(株)富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 代表取締役 阿部英雄03-3664-5811)は、このほど急増している中国の食材・加工食品市場に関する調査を実施した。今回の調査では、菓子5品目、ステープル5品目、農産加工品7品目、水産加工品3品目、畜産加工品6品目の中国国内市場とチャネル別の動向などを分析し、併せて参入企業の動向も明らかにした。その結果を報告書「中国有望食材・加工食品市場の全貌 2007 No.2 農水畜産加工品・菓子編」にまとめた。
ここ数年、中国の経済は高成長を続けており、2006年のGDP成長率は10.5%増で、20兆元になると見込まれる。現在の中国の経済成長と消費者の食文化の変化を考慮すると、今後、中国の食品産業と食品の消費市場は、
●食生活の変化:中高額所得者層は、高級な工業製品を求める傾向から、食品についても高品質なものを求め始めている。味覚の複合化、簡便性と利便性の追及の方向に向かっていく。
●国内の食品産業:国有企業が主体で、中小零細企業が多く、業界の集中度が低く、強力なブランドがないという状況のなかで、民営企業のポジションが急速に高まり、業界構造に大きな変化が生じる。
●国外の食品企業:多国籍食品企業が中国国内の食品企業の買収、合弁企業の独資化など、企業間の合併が加速し、外国資本の食品業界への参入が増加する。
<有望食品市場>
添付資料をご参照ください。
※金額は販売額である。
チョコレートは高級な菓子として、人々の消費力の向上と余暇経済の進行により、需要量が拡大しており、市場は毎年10%以上のスピードで成長している。消費形態はギフト用が50%以上を占め、バレンタインデーやクリスマス時にその消費は集中する。生産地域は主に経済の発展している華東や華南地域、華北地域に集中している。現段階では技術的な遅れから輸入品あるいは合弁企業の生産したチョコレートが主流で、「徳芙」と「M&&M’S」の2大トップブランドで50%近くを占めている。チョコレートの消費は90%が1級都市(中国では都市のランクを5段階に分けている。1級都市は北京、上海など。)で、その販売チャネルはスーパーマーケットが50%強を占めている。2006年に国家商務部が、すべての2、3級都市に大規模なスーパーマーケットを出店させるという決定をしたことにより、消費地域が拡がり、市場は拡大していくと予測される。
キャンディ市場は、従来の低価格帯製品の需要が縮小していく一方、消費者ニーズに合わせた高品質で、健康面や栄養成分面を重視した高付加価値な、中・高価格帯のキャンディが拡大し市場を牽引している。特に無糖タイプが急速に拡大しており、商品開発のポイントも低糖・無糖タイプとなっている。メーカー数は多く、ブランド力のあるメーカーは大・中都市圏に集中しているが、大多数の企業は小規模で、広東省、福建省、北京市、上海市、河南省などに広く分散している。現時点では輸入品は極めて少ないが、国内企業の技術水準の低さから高品質、高機能製品へのニーズには対応しきれず、当面は輸入量を増大させることで凌ぐと予測される。スーパーマーケットの取扱いが90%を占め、大・中都市圏が中心である。今後は販売網の拡大に伴い、農村部まで需要が広がる可能性を持っており、市場は更に拡大すると予測される。
ガム市場は禁煙補助や健康訴求の製品を中心に毎年10%以上で成長している。特に無糖タイプの需要が増加しており、キシリトール配合ガムは市場の40%を占めている。生産地は北京市、上海市に比較的集中している。消費地は大・中都市圏で、販売チャネルはスーパーマーケットが60%、CVSが35%のウエイトとなっている。今まで主な消費者は若者であったが、疲労解消や禁煙補助の目的で中年層へと拡がりを見せており、今後も市場拡大が期待される。
*以下、リリースの詳細は添付資料をご参照ください。