日産化学と大正製薬、米社と閉塞性動脈硬化症治療薬に関するライセンス契約を締結
閉塞性動脈硬化症治療薬NM-702の
米国Milford Sound Sciences, Inc.とのライセンス契約締結について
日産化学工業株式会社〔本社:東京都千代田区、社長藤本修一郎〕(以下、日産化学工業)と大正製薬株式会社〔本社:東京都豊島区、社長上原明〕(以下、大正製薬)は、このたび、共同開発中の閉塞性動脈硬化症治療薬「NM-702」(日本での開発コード「NT-702」)に関するライセンス契約を米国Milford Sound Sciences, Inc.(以下、ミルフォード社)と締結いたしました。
本ライセンス契約により、日産化学工業と大正製薬は、ミルフォード社に対しNM-702の日本、韓国、中国、台湾を除く全世界での独占的な開発・販売権を供与する一方で、契約に際しての一時金、開発段階に応じたマイルストーン、売上高に応じたロイヤリティを受領します。
NM-702は、ホスフォジエステラーゼ阻害作用ならびにトロンボキサン合成酵素阻害作用を併せ持つ経口剤です。日本国内では、閉塞性動脈硬化症に伴う間歇性跛行、腰部脊柱管狭窄症に伴う間歇性跛行、気管支喘息についてフェーズ2試験を行っており、米国では、閉塞性動脈硬化症に伴う間歇性跛行に対するフェーズ2試験が良好な結果で終了しております。
間歇性跛行とは、末梢血管の動脈硬化等が原因で、末梢の循環血流量が減少し、運動時の筋肉の需要に見合う酸素が不足した結果起こる閉塞性動脈硬化症の主要な症状のひとつです。米国の推定間歇性跛行患者は約600万人とされていますが、そのうち治療を受けている患者は10%程度に過ぎず、有効な治療薬も少ないことから、本剤は間歇性跛行の治療に大きく貢献できるものと考えております。なお、ミルフォード社による米国でのフェーズ3試験開始は、2008年を予定しております。
<ミルフォード社の概要>
1)社名:
Milford Sound Sciences, Inc.
2)本社所在地:
787 Seventh Avenue New York, NY 10019, USA
3)事業内容:
循環器分野の新規化合物開発販売に特化。北米と欧州市場向けに、非臨床試験後期、あるいは臨床試験段階の化合物を導入し、開発・販売。
4)Paramount Biosciences, LLCの100%子会社
5)Paramount Biosciencesの概要:
米国ニューヨークに本社のある医薬品及びヘルスケア分野に特化した投資会社で、設立後20年の間にミルフォード社をはじめとする50近くの会社を設立し、全体では約50の臨床段階の化合物及び、それ以外にも前臨床段階の化合物を開発している。その中には、日本の製薬企業から導入した化合物も含まれる。(Paramount BiosciencesのウェブサイトURLは www.paramountbio.com )
以上