カゴメなど、六条大麦を原料とした麦茶の香りにリラックス効果が期待など研究成果を発表
六条大麦を原料とした麦茶の香りにリラックス効果が期待!!
-カゴメ、杏林大学との共同研究-
カゴメ株式会社総合研究所(栃木県那須塩原市)は、杏林大学医学部(古賀良彦教授)との共同研究により、六条大麦※1を原料とした麦茶の香りに、リラックス効果が期待できることを明らかにしました。
なお、本研究内容は第61回日本栄養・食糧学会大会(5月17日~20日、国立京都国際会館)において発表いたします。
■共同研究者 杏林大学医学部 古賀良彦教授のコメント
α波※2とは、脳が円滑に機能していることを反映することから、リラックス度の指標とされる脳波成分です。我々の研究グループは、これまでに、コーヒーやワインの香りに、α波出現量を増加させるものがあること、また香りの脳機能に与える影響は、同じ嗜好飲料の中でも種類や濃度によって異なることを明らかにしてきました。麦茶には焙煎香を特徴とするアルキルピラジン※3類をはじめ、多くの香気成分が含まれています。その香気成分の種類や含有量は、原料麦や焙煎、ドリップなどの製造条件によって差異が生じ、異なる香りを呈するようになります。今回、六条大麦を原料とした麦茶の香りに注目して評価を行ったところ、α波の出現量が増え、心理的評価の結果からリラックスしていることがわかり、六条大麦を原料とした麦茶の香りには、リラックス効果が期待できました。
■研究の背景
古くは江戸時代から、麦茶は、のどの渇きを癒し、水分補給のために好んで摂取される飲料として知られています。これまでにカゴメは、香り成分の一つであるアルキルピラジン類の多い麦茶が、血液の流動性を向上させることを明らかにしています。今回、アンケート調査から、麦茶を飲むと多くの人たちが、「ほっとする」と感じていることがわかりました。一方、最近の研究で、食品に含まれる香り成分の持つリラックス効果が報告されていることから、香ばしい麦茶の香りにも、リラックス効果が期待できるのではないかと考えました。
■研究概要
目的:麦茶には、飲用すると「ほっとする」といったアンケート調査がありますが、科学的に立証できるデータは存在しておりません。そこで、六条大麦を原料とした香ばしい麦茶の香りに着目し、α波の出現量や心理的評価を指標にしたリラックス効果について、杏林大学と共同で検討しました。
内容:本研究はヘルシンキ宣言に則って実施し、研究に同意が得られた平均年齢37.8歳の右手利きの健康な女性12名を、被験者としました。試料は六条大麦を原料とした市販の麦茶、その希釈液(蒸留水で希釈した麦茶)および濃縮液(濃くドリップした麦茶)とし、蒸留水(無臭対照)と比較を行いました。それぞれの試料5mLを試験管に採り、目を閉じて座った状態の被験者の鼻前3cmに呈示しました。被験者には、その状態で3分間香りをかいでいただきました。試料呈示中は、リラックスの指標の一つであるα波の出現量を測定しました。また、心理的評価として、提示した試料をかいでいる間の香りの好み、気分、リラックス度などについて、VAS法※4により、測定を行いました。
*結果などは添付資料をご参照ください。
【 本件のお問い合わせ先 】
カゴメお客様相談センター
0120-401-831
ホームページアドレス/http://www.kagome.co.jp/