電力中央研究所、液化ジメチルエーテルを用いた下水汚泥の脱水に成功
液化ジメチルエーテル(DME)を用いた下水汚泥の脱水に成功
~蒸発法の約半分のエネルギーで脱水が可能に~
財団法人電力中央研究所(理事長:白土良一、:東京都千代田区)では、新しく液化ジメチルエーテル(以下DME:化学式CH3OCH3)を用いる脱水技術を開発し、今般この技術を利用して、廃棄物として大量に排出される「下水汚泥」の脱水が可能であることを確かめました。
また、本技術を用いれば、従来の高温にして蒸発・脱水する方法に比べて、大幅に所要エネルギーを低減できると同時に、固形分から臭い成分を分離でき、かつ分離した排水の処理も効率化できるなど、さまざまな副次的なメリットまでも生じることを明らかにしました。
下水汚泥は、固形分はかなりの発熱量を有しているものの含水率が非常に高く、またその水分が除去し難い特性を有しています。このため、水分を効率よく脱水するさまざまな技術開発が進められていますが、汚泥中の水を除去するには、現状では高温で蒸発させる方法を用いるしかありませんでした。
今後は、本技術の早期実用化を目指し、システムの更なる改善、およびスケールアップ検討を行っていく予定です。
これにより、下水汚泥の低コスト処理を可能にするとともに、固体成分の熱的利用など、未利用エネルギーの可能性をさらに広げていきたいと考えています。
上記の詳細につきましては、添付資料 をご参照ください。