京セラ、ダイヤ目ルータービットなどプリント配線板加工用ツール2品を発売
PWB精密加工用ツールに新製品登場
当社従来品比約2倍の長寿命 ダイヤ目ルータービット「DR01」
新材料で小径穴加工が可能な アンダーカットドリル「UD01」
京セラ株式会社(社長:川村誠)は、機械工具事業において、プリント配線板(Printed Wired Board 、以下PWB)加工用ツールの新製品として、スリット(溝)加工などに用いられる長寿命ダイヤ目ルータービット「DR01」と、超小径の穴あけ加工が可能なアンダーカットドリル「UD01」の2シリーズを、6月1日より販売開始しますのでお知らせいたします。
■各製品の概要
製品名 ダイヤ目ルータービット「DR01」シリーズ
型番数 0.6mm~1.6mm 全17アイテム
用途 プリント配線板のルーター加工
発売日 2007年6月1日
価格帯 オープン価格
製品名 アンダーカットドリル「UD01」シリーズ
型番数 0.15mm~1.6mm 全32アイテム
用途 プリント配線板のドリル加工
発売日 2007年6月1日
価格帯 オープン価格
本製品は、「第37回国際電子部品回路展示会(JPCA Show 2007)」に出品いたします。
2007年5月30日(水)~6月1日(金)/東京国際展示場(東京ビッグサイト)東4ホール 4I-11
■開発の背景
近年、パソコンや携帯電話、アミューズメント機器等、電子機器の生産台数の増加に伴い、これらの機器に使用されるPWBの需要が高まっています。需要は、数年前より毎年二桁近くの堅調な伸びを示しており、今後も引き続き、同水準で増加していくと予測されています。
PWBは、機器の小型高機能化によって、微細な回路パターンの印刷や多層化が進み、導通のための穴加工がますます小径化するなど、微細加工が不可欠となっており、信頼性と生産性の高い精密加工用ツールが求められています。
京セラは、PWB加工用ツールの材料開発から完成品まで自社で手がけている強みを生かし、新素材開発や工具の形状の最適化などによって、このたび、2シリーズの新製品を開発しました。
■新製品の特長
1.ダイヤ目ルータービット「DR01」シリーズ
1)最適な刃形状による切屑排出性の向上
PWBのスリット加工や外周加工をおこなうルーター加工では、ツールの寿命と生産性に大きな影響を及ぼす『切屑の目詰まりを解消すること』がポイントとなります。本シリーズは、従来品にも採用しているダイヤ目(ひし形)の切れ刃と溝などのバランスを最適にし、切屑排出性を大幅に高めました。
2)超硬材料による耐折損性の向上
専用の超硬材料の採用により、磨耗や破損が少なく、耐折損性が向上しています。
これらにより当社従来品比約2倍の長寿命化を実現。連続使用が可能になり、工具交換のインターバルが延びることにより、ユーザーの生産性向上に寄与します。
2.アンダーカットドリル「UD01」シリーズ
1)新開発の超微粒子超硬合金 FW08 FW06
超微粒子超硬合金は、タングステンやコバルトの最適配合と、平均粒径 0.3μmという超微粒子を均一化させたものです。この材料の開発により、直径0.15mm~0.6mmの小径ドリルでも高い耐磨耗性と耐折損性を併せ持った製品が実現しました。
2)優れた穴位置精度と内壁粗さの向上による高い加工精度
UD01シリーズは、新材料の採用によって、重ねたプリント配線板でもずれることなく正確に穴を開けられる優れた穴位置精度が実現しました。また、ドリルで加工した内穴面が滑らかになる内壁粗さも向上しています。
これらにより、ドリルで加工した後も銅箔層や樹脂層が崩れず、導通不良(電気が通らない)の発生が減少し、高品質な加工が可能となります。