KDDI研究所、地理情報配信プラットフォームがau携帯電話の夏モデル12機種に採用
携帯電話向けグラフィックス「SVG」とXMLデータ高圧縮/高速復号方式「XEUS」
を利用した地理情報配信プラットフォームの商用化について
株式会社KDDI研究所(本社:埼玉県ふじみ野市、代表取締役所長:秋葉重幸)の研究成果である、携帯電話向けグラフィックス「SVG(注1)」のブラウザ技術と、XML(注2)データの高圧縮/高速復号技術「XEUS(注3)」が、KDDI、沖縄セルラーが提供するau携帯電話の2007年夏モデル12機種に採用されました。
当社の携帯電話向けグラフィックス「SVG」ブラウザは、W3C(注4)より公開されている世界標準規格「SVG」仕様に準拠しており、地理座標系を用いた複数SVG地図の重ね合わせ表示機能が特徴です。また当社のXMLデータ高圧縮/高速復号技術「XEUS」は、オーサリングツール上で任意のXMLデータを高効率で圧縮できるだけでなく、従来、受信側で行っていたデータの正当性検証やデータ型変換等の処理を圧縮時に実施することで、携帯電話上で低消費メモリにて高速復号可能です。
これら「SVG」と「XEUS」技術は、KDDI、沖縄セルラーが2007年5月22日に公開した、災害時避難支援サービス「災害時ナビ(注5)」とダウンロード型地図サービス「EZガイドマップ(注6)」のためのコンテンツ閲覧ソフト「地図ビューアー(注7)」に利用されており、様々なサービスプロバイダから提供される大容量地図コンテンツを、あらかじめ携帯電話にダウンロードし、通信を行うことなく高速に処理することを可能としました。
「地図ビューアー」は、株式会社セック(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:秋山逸志)が、KDDIとのライセンス契約に基づき、製品化した"airSmartG(注8)"をベースに、同社により商用開発されています。当社では、今後も「地図ビューアー」の機能向上に関する研究開発を行っていく予定です。
以 上
(注1)SVG:Scalable Vector Graphicsの略でW3Cで標準化されている2次元ベクトル画像記述形式の世界標準規格。
(注2)XML:eXtensible Markup Languageの略でW3Cで標準化されている構造化文書記述形式の世界標準規格。(注3)XEUS:符号化方式を表す"XML document Encoding with Uniformed Sheet"の略称で商品の名称ではありません。
(注4)W3C:World Wide Web Consortium
(注5)災害時ナビ:災害時等にユーザの避難を支援したり、災害関連情報を提供するサービス。
(注6)EZガイドマップ:趣味・嗜好・エリア別の地点情報がダウンロード型地図の上にて閲覧できるサービス。
(注7)地図ビューアー:SVG地図閲覧用のプラットフォーム。
(注8)airSmartG:株式会社セックが、KDDIとのライセンス契約に基づき、製品化・販売しているSVG関連ソフトウェア製品。
※参考は添付資料を参照