松下電工、半導体に使用されるビルドアップ多層半導体パッケージ基板用材料を開発
松下電工は狭ピッチでの絶縁信頼性に優れたハロゲンフリー
半導体パッケージ基板用材料MEGTRON GXを開発
松下電工株式会社は、MPU(Microprocessor unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などの半導体に使用されるビルドアップ多層半導体パッケージ基板用材料『MEGTRON GX R-1515SL』を開発しました。
電子機器の小型・薄型・軽量化が進む中、ビルドアップ多層半導体パッケージ基板においても、ますます回路の微細配線化やスルホールピッチの狭幅化が加速されており、今まで以上に高い絶縁信頼性が求められています。
また半導体実装場面でも地球環境保全に対する意識の高まりから、鉛フリーはんだの採用がいっそう進んでいます。鉛フリーはんだは従来のはんだに比べて融点が高くなることから、半導体パッケージ基板材料は、今まで以上に高い耐熱性が求められることになります。
今回開発した『MEGTRON GX R-1515SL』は狭ピッチにおける優れた絶縁信頼性や高剛性、そして低熱膨張(面方向、厚み方向)かつ、鉛フリーはんだにも対応する高耐熱性を有しています。
当社は従来からの強みであった「材料開発技術(高耐熱ハロゲンフリー樹脂設計技術など)」、「品質評価技術(長期絶縁信頼性評価、基板の反りシミュレーションなど)」、「生産技術(室内の気流分析などによるクリーン度の追求/クラス1000未満達成など)」の3つの技術に加え、製造、技術、営業が一体となったプロジェクトチームによる販売促進活動のさらなる強化により、2010年には同商品で売上30億円/年(半導体パッケージ基板用材料でのハロゲンフリー比率80%以上)を目指して行きます。
なお同商品は、2007年5月30日(水)~6月1日(金)に東京ビッグサイトで開催される「JPCA Show 2007」に出展、同展示会主催のNPI(New Product Introduction)セミナーでも技術プレゼンテーションを実施します(2007年5月30日 13:10~13:40 B会場)。
■R-1515SLの特長
(1)狭ピッチ化への対応
・スルーホール壁間80umでの高絶縁信頼性
(2)高耐熱性
(3)高弾性率
・従来の3倍以上の熱時弾性(※)
(4)低熱熱膨張化
・熱膨張率は面方向で12ppm
(5)環境対応
・ハロゲンフリー、アンチモンフリーで難燃性確保(UL94V-0)
・鉛フリーはんだ実装工程に対応可
(※)比較対象は当社半導体パッケージ用基板材料 MEGTRON3 R-5715SL(ハロゲン材)
■R-1515SLの主な用途
ビルドアップ多層半導体パッケージ(主にMPUやGPU)
以上
(※ 参考画像は関連資料を参照してください。)